IEの「絶対優位」はもう終わり?
Internet Explorer(IE)はピンチなのだろうか? もしそうなら、IE9はそれを救えるのだろうか?
Net Applicationsの新しいデータによると、8月から9月にかけて、IEの市場シェアは60.4%から59.65%とわずかに減少した。これに対して、Firefox、Safari、Google Chromeは少しシェアを伸ばした。
短期的には、IEにとって最大の脅威はChromeのようだ。その理由の1つは、同ブラウザが過去数四半期にわたって着実にシェアを伸ばしており、それが今後も続きそうなことにある。もう1つの理由は、Googleが同ブラウザをGoogle TVやChrome OS搭載Netbookなど多数の製品に統合する計画を立てているということだ。これら製品のどれかが大ヒットすれば、Chrome全体の勢いがさらに加速するだろう。
もっとも、長期的に見ると、IEの市場シェアは徐々に低下している。Net Applicationsによると、2009年11月のIEのシェアは63.62%だった。今は60%のラインを割っている。このレベルを切るのは今年に入って2度目だ。
Net Applicationsによると、IE9β版のシェアは0.1%(バージョン別ではIE8がトップで、29.06%のシェアを有している。Firefox 3.6が17.05%でそれに続く)。Microsoftは9月15日にIE9βをサンフランシスコのイベントで発表した。専門家はすぐさま、同ブラウザの機能や簡素化されたデザインをこき下ろした。
IE9は、IEの下降傾向を覆すことができるだろうか? ほかの調査会社は、IEはもっと危うい位置にあるとしている。Royal Pingdomの9月の調査では、ブラウザ市場でのMicrosoftのシェアは49.9%で、前年同月の58.4%から低下している。こうしたデータは、Microsoftでいすが飛び交う原因になるだろう(訳注:Microsoftのスティーブ・バルマーCEOは、Googleに転職する社員にいすを投げつけたことがあると言われている)。
Microsoftはこれまでに、市場シェアの下落を覆す能力を示してきた。昨年にはWindows 7のリリースで、Vistaによる失敗を食い止めることができた。それに同社は、プロジェクトに長期的に取り組む企業でもある。その証拠がXboxだ。当初の疑念や数年にわたる赤字にもかかわらず、このプロジェクトをやり抜いてきた。MicrosoftがIE9を推進するために、同ブラウザをできるだけ多くの製品に組み込むなど必要な手をすべて打ってくるのは確実だ。
だが、IEがブラウザ市場で絶対的な優位を誇った日々はほぼ終わったとわたしは考えている。市場の過半を占める日々も程なく終わるかもしれない。とはいえ、それはまだかなり先のことだろう。Microsoftもそう望んでいるはずだ。
Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
Ankerのスピーカーでまた発火事故 過去にも5回の火災で回収・交換中 消費者庁「直ちに使用中止を」
-
2
「さくらのレンタルサーバ」に不正アクセス 583アカウントが不正ログイン被害、個人データなど漏えいのおそれ
-
3
千葉水害、半数以上が“ハザードマップの浸水エリア外”で起きていた ウェザーニューズ調査より
-
4
「うんこミュージアム」公式サイト改ざん被害、個人情報4人分流出のおそれ
-
5
両毛システムズ、社内システムに不正アクセス被害
-
6
LINE着せかえ“デザイン崩れ”問題、返金フォーム設置 ただ「返金できない場合も」
-
7
「Claude」の“見えない透かし”、Anthropicが仕組みを説明 「完全な書き直しなら消える」
-
8
スマートリングは日本でブレイクするか 高精度な睡眠モニターと分析の「Ultrahuman Ring AIR」を試す
-
9
Anthropic、「Claude」で生成したテキストに“見えない透かし” 日本を含むグローバルに適用へ
-
10
河川監視のライブカメラ水没か――千葉豪雨、村田川の映像が水中に 「こんなの初めて見た」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR