オンラインのWebベースのアプリケーションでどこまで仕事ができるのか。それを探るこの連載、第1回はPC上にあふれるメッセンジャーソフトをWebベースで使ってみる。
Webベースのアプリケーションが使い物になりつつある。昨今のWebの進化で最も変わってきているのがここだ。であれば、ヒトはどこまでWebベースのアプリケーションで仕事ができるのか実際に試してみよう──というのがこの連載である。
さて、プライベートなやりとりだけでなく、仕事上のコミュニケーションでも重要なツールとなってきたインスタントメッセンジャー(IM)。達人達に仕事術を聞いても、「情報集めはMSNメッセンジャーに登録された“人”」(橋本大也さん)や、「社内のやりとりはSkype」(山崎徳之さん)というように、新しいコミュニケーションの手段になってきている。
メッセンジャー名 | 筆者環境のメモリ消費量 |
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Yahoo!メッセンジャー | 約26Mバイト |
MSNメッセンジャー | 約10Mバイト |
GoogleTalk | 約6Mバイト |
Skype | 約11Mバイト |
あくまで筆者の環境の場合だが、メッセンジャーだけで50Mバイト以上のメモリを使っている |
ところが、いろいろな人とやりとりしようとすると、複数のメッセンジャーソフトを入れなくてはいけないのが大変。Windowsの起動は遅くなるし、メモリはたくさん食うし、みんな1つのメッセンジャーを使ってくれればいいのに……と思うが、なかなかそうもいかない。
複数のメッセンジャーのIDを統合して利用できるソフトは、Gaimや、Regnessem、Odigo、Adiumなどいろいろあるが、「オンライン仕事術」として紹介したいのがmeeboだ。
meeboはWindowsのアプリケーションではなく、Webベースのソフトウェアだ。つまり、
といったメリットがある。IMアプリをインストールできない環境(会社のPCなど)、またインターネット喫茶や他人のPCでも、Webベースならば比較的気軽に使える。
meebo | AIM、ICQ、Yahoo! Messenger(米)、Jabber、GoogleTalk、MSN | 日本語可 |
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meeboは決して多機能なメッセンジャーではないが、ほかのWebベースのものに比べると、日本語化されているのが使いやすい。
ともあれ、まずはサインアップ(登録から)。meeboにアクセスしたら、画面下の「日本語」を選択。画面の表示が日本語になったら、画面右上の「今すぐmeeboに参加!」をクリック。現れるダイアログから「join」を押そう。すると下記のような画面が出るので、meeboのログインに使うIDと名前、Eメールアドレスを入力して「Next」を押す。
続いてパスワードを聞かれるので、入力。「Next」を押せば登録完了だ。次に使いたいメッセンジャーのIDとパスワードを入力する。「Network」からIMを選び、そのIMで使っているIDとパスワードを「Screen Name」「Password」に入力していく。
いったんメッセンジャーのIDとパスワードを登録すれば、meeboにログインするだけで全メッセンジャーにまとめてログインできる。登録できるほとんどのメッセンジャーソフトがアドレスリストをサーバ側に持っているので、再登録なども必要ない。
注意点は大きく3つ。1つは各メッセンジャーの特殊機能──ファイル送信やビデオカンファレンスなどは使えない。顔アイコンは一部互換性があるようだが完全ではない。2つ目は、Yahoo! Messengerには対応しているがYahoo! Japanのアカウントでは使えないこと。日本だけシステムが異なるためだ。3つめは、相手からメッセージを受け取っても、ポップアップするのはウインドウ内だということ。タブブラウザなどを使っていて裏に隠れてしまうと気付きにくい。タブブラウザのタイトルが点滅するのと、メッセージを受け取ったときに音を出す設定が可能なので、工夫してほしい。
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