オフィスを“静か”にする「サウンドマスキング」

コクヨは、スピーカーから空調音のような小さな音を発生させることで隣室の会話などを聞き取りにくくするオフィス設備「サウンドマスキング」を発売する。

» 2006年10月18日 16時18分 公開
[吉田有子,ITmedia]

 コクヨは、スピーカーから空調音のような小さな音を発生させることで隣室の会話などを聞き取りにくくするオフィス設備「サウンドマスキング」を10月18日に発売する。導入費用は、広さ600平方メートルの一般的な天井の場合で350万円から。

 サウンドマスキングは、一定の大きさの音が聞こえている状況下では耳の感度が下がってより小さな音が聞こえなくなる特性を利用したもの。導入には、45デシベル程度の「マスキングサウンド」を発生するコントローラー(430×330×100ミリメートル)を室内に、スピーカーを天井裏に設置する必要がある。会議室などの区切られた空間では隣室の会話を聞き取れなくなり、オープンスペースでも会話の到達範囲が小さくなるという。同社は、会議室や応接室のような接客スペースや、役員スペース、コールセンターなどでの使用を想定している。

 マスキングサウンドはコントローラーで音圧レベルと音質を変えることもできる。音圧レベルは最大90デシベルまで可能だが、同社は45デシベル程度での利用を推奨している。45デシベルは、WHO(世界保健機構)が「生涯浴びても聴力障害への影響はないと考えられる音圧レベル」とした70デシベルの数百分の1。

ローパーティションのオフィスにおける実験結果。会話内容を理解できなかった範囲が拡大していることがわかる(紫色の部分が会話内容を50%以上理解できた範囲、青色の部分が会話内容を20〜50%理解できた範囲)

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