Office 2007のファイルを受け取ったが、自分のPCにはまだOffice 2007が入っていない。しかし、書かれている文言だけでいいから確認はしたい──。
11月30日に企業向けに正式リリースしたOffice 2007(11月7日の記事参照)。グラフが美しくなったとか、ユーザーインタフェースが刷新されたとか、特徴はいくつもあるが(11月15日の記事参照)、最も重要な変更はファイルフォーマットが変わったことだ。今後、自分がOffice 2007を導入していなくても、次第に周囲から送られてくるWordやExcelのファイルは“2007”になっていくだろう。
自分のPCで開けないファイルが送られてきたときに、どうやって中身を確認するか。Wordなら少なくとも文章の部分を、Excelならともあれ数字だけでも確認したいものだ。
Office | 従来の拡張子 | 2007の拡張子 |
---|---|---|
Word | doc | docx |
Excel | xls | xlsx |
PowerPoint | ppt | pptx |
Office 2007のファイルかどうかを見分ける方法の1つは、拡張子だ。表の通り、従来のOffice拡張子の末尾に「x」が付いているのがOffice 2007。「エックスエルエスエックス」はちょっと早口言葉みたいだ |
このOffice 2007のフォーマット、実はその中身はXMLファイルをZIP圧縮したものだ。つまり、「○○○x」という拡張子を「zip」に変更し、解凍するとXMLファイルと貼り付けられている画像ファイルなどを取り出すことができる。ZIP圧縮/解凍機能はWindows XPは標準で持っている。XMLファイルは、HTMLのようにタグを含んだテキストファイルであるため、メモ帳のようなテキストエディタやWebブラウザで簡単に開ける。
Wordの本文は/word/document.xml、Excelのシート内の文字は/xl/worksheets/sheet1.xml、PowerPointの本文は、/ppt/slides/slide1.xmlに置いてある。
XMLタグが画面のほとんどを占めるため、どこが本文なのかを見分けるのは難しいが、どのようなテキストが埋め込まれているかは少なくとも把握できる。コピーなども容易だ。
これまでのOfficeフォーマットはバイナリだったため、中身の一部を見るにも何かしらのソフトウェアやWebアプリケーションが必要になっていた。Office 2007のフォーマットは、少なくともかなりオープンになっている。「実はZIPで圧縮されているだけなんだよ」ということは覚えておいて損はない。
ちなみに従来のOfficelで、2007形式のWord/Excel/PowerPointファイルの閲覧、編集が可能になるアドインソフト「Word/Excel/PowerPoint 2007 ファイル形式用 Microsoft Office 互換機能パック」も提供されている。
製品名 | ZIP解凍機能とテキストエディタ |
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実売価格 | ゼロ |
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