ビジネスに効く製品を動画で紹介する「Biz.ID流」製品レビュー、今回は、店頭で実機に触れる機会があまりない「ドキュメントスキャナ」2製品をピックアップしました。
製品価格が数万円の大台を超えていて、なおかつ自分が使った経験のない製品を購入するには、ちょっとした勇気が必要だ。店頭で実機に触れる機会があったり、身近な仲間から勧められたのであれば話は別だが、多くの場合は「興味はあるけれど、動いてるのを見たことないし、自分に合うか微妙だなー。価格も価格だし、まあいっか」といった具合で、購入に至らないケースも多いのではないだろうか。
いわゆる「ドキュメントスキャナ」と呼ばれるジャンルの製品は、個人ユーザーから見るとまさにそうした類に該当しがちだろう。ニュースサイトやブログでの評価を読むと便利そうなのは分かるが、実売価格は5万円前後と衝動買いにはハードルが高め。自分の環境で使いこなせる確信がない限り、なかなか購入には至らないものだ。
書類を大量かつ高速に読み取り、デジタルデータとして保存するために利用する。写真など書類に限らずデジタル化できるフラットベッドスキャナとは異なり、主に紙の書類が対象。
今回は、この「ドキュメントスキャナ」の売れ筋2製品であるPFUの「ScanSnap S500」(以下S500)とキヤノンの「DR-2050C2」を、ドキュメントスキャナ未経験ユーザーの目線で、動画を用いながらレビューする。写真ではなかなか伝わらない挙動を動画を用いてご紹介しよう。
やや蛇足だが、本題に入る前にドキュメントスキャナのメリットをざっと挙げておこう。
具体的な用途としては、オフィスの会議資料などのデジタルデータ化だ。紙ベースの資料をデジタル化して保存することで、保管場所をとらなくて済む。さらにOCRを用いてテキストデータを埋め込むことにより、内容をテキスト検索できるようになるメリットは小さくない。必要な資料の切り抜きも電子化することで劣化を防ぐことができる。
業務文書をスキャンしてデジタルデータ化する機能は、コピーやFAX機能を備えた業務用複合機にこれまでも多く搭載されていた。今回紹介するドキュメントスキャナ2製品は、それらからコピーやFAXといった機能を省き、スキャナ機能だけをピックアップした製品――ということになる。
2005年4月に「e文書法」が施行された(@ITの用語辞典)こともあり、伝票や請求書といった類の業務文書もデジタルデータでの保存が認められるようになった。SOHOから法人まで幅広い範囲で、こうしたドキュメントスキャナのニーズは高まっている。実際、今回紹介するPFUのS500には、e文書読み取りのための専用ボタンを装備している。
このほか、パーソナルユースでは、裁断した書籍やマンガを本製品で読み込ませて画像ブラウザで読むといった使い方もあり、むしろこうした使い方がドキュメントスキャナの人気を後押ししている感もあるほど。今回はビジネスシーンでの利用を前提に、会議などの資料をPDF化することを念頭に、2つの製品をチェックしていく。
メーカー | PFU | キヤノン |
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製品名 | S500 | DR-2050C2 |
価格(Amazon.co.jp) | 4万2287円 | 4万4314円 |
大きさ | 284×157×158ミリ | 298×323×132ミリ(トレイ全開時) |
重さ | 2.7kg | 約2.5キログラム |
1枚あたりの読み込みスピード (A4片面、白黒、300dpi) |
18枚/分 | 11枚/分 |
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