産業構造の変化と人口減少が同時に進み、業種や職種の間で人材の過不足が広がると予測されている。経済産業省は事業を通じて、労働市場全体のスキル需給をAIなどで可視化する取り組みに乗り出した。受託したNRIは、具体的に何に取り組むのか。
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産業構造の変化と人口減少が同時進行する中、労働市場で人材の過不足が広がると予測されている。必要なスキルを持つ人材を各産業でどれだけ確保できるか、国全体で把握する手だてが課題になっている。
経済産業省が2026年に公開した「2040年の就業構造推計(改訂版)」(注1)では職種ごとの過不足について以下のように指摘されている。
人材の過不足をスキル単位で把握する「スキルベースの可視化」が求められる中、野村総合研究所(NRI)が経済産業省の事業を受託した。同社は、AIなどの分析技術によって労働市場のスキル需給を可視化する取り組みを2026年3月に開始した。
NRIは民間企業向けに、社内の人材と業務を結び付けてAIが組み合わせを推奨するシステム「Talent Market Place」を提供してきた。社内の人材配置やリスキリング(職業能力の再開発)の支援で培った知見を国全体の労働市場に生かす試みだ。
NRIは同事業で次の3つの取り組みを進める。
同事業は、日本全体の人材移動やリスキリングをマクロに捉えるだけでなく、個人の職種転換やリスキリングの重点化に使える分析を実施するところに特徴がある。業種を横断して整えたスキル定義を基に、スキルの需要とリスキリング講座が提供するスキルの状況を把握し、戦略的な産業人材の育成を図る。
NRIは本事業の成果を各企業のスキルの定義作りや、労働市場の需給バランスを踏まえた人材戦略の策定に還元するとしている。国と企業の双方から、円滑な人材移動とリスキリングを支援する考えだ。
(注1)「2040年の就業構造推計(改訂版)」について(経済産業省)
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