グーグルはオンラインオフィスサービス「Google Docs & Spreadsheets」のスプレッドシートからグラフを作成できる機能を追加した(4月20日の記事参照)。このグラフ機能はどのくらい“使える”のだろうか。
グラフを作るためには、グラフの元データになるスプレッドシートを開いて、グラフにしたい範囲を選択し「グラフの追加」ボタンを押す。すると「グラフを作成」ウィンドウが現れる。
「グラフを作成」ウィンドウでは、まず左上の「種類」から縦方向の棒グラフ、横方向の棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、散布図の合計5種類のグラフから作成したいグラフのタイプを選択する。次に、選択したグラフについて立体的なものや平面的なもの、折れ線グラフならそれぞれの値が点で表示されるものとされないものなど、グラフのバリエーションが下段に現れるので、そこから選ぶ。いったん完成したグラフも、グラフ上で右クリックして「グラフを編集」を選ぶことで修正ができる。
作成ウィンドウではこのほか、プレビューを見ながらグラフに用いるデータの選択範囲を変更したり、グラフのタイトルなどの「ラベル」を指定したりできる。しかし、このラベルに問題点があった。
Google Docs & Spreadsheetsは3月20日に日本語対応したが(3月20日の記事参照)、グラフ関連では一部日本語対応が不十分な点があるのだ。
例えば「グラフの編集」ウィンドウでグラフのタイトルとして「A社とB社とC社」などと表記しても、Webページ上のグラフには「ABC」と日本語を抜かした形で表記されてしまう。縦軸と横軸、凡例などそのほかのグラフ中の要素に日本語を使った場合も同様だ。日本語を使いたい場合は、ローマ字で書くなど半角英数にする必要がある。
グラフを右クリックして「画像を保存」を選択すると、グラフをPNG形式でPC上に保存できる。このときはWebページ上で表示されない日本語も表示できる。
また、グラフの目盛り幅を選択することができない。上のグラフでは、縦軸の数値が2万きざみになっているが、これは自動的に決まってしまう。1万きざみに変更したいと思ってもできないのだ。
Google Docs & Spreadsheetsのグラフ作成機能は、Webベースで簡単に最低限のグラフを作成可能という点で、オフィスソフトがインストールされていないPCでグラフを作成する際には便利なツールだといえる。ただし、グラフタイトルなどに日本語を使えない点は残念だ。今後の機能追加を望みたい。
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