Googleが提供する、オンラインで文書やスプレッドシートが作成できるサービス「Google Docs & Spreadsheets」が日本語に対応した。メニューが日本語になっているほか、これまで選べなかった日本語のフォントとして、Pゴシック、P明朝、ゴシックの3つが用意された。さらに、ファイルを共同編集したい相手を招待するときにメールで届くメッセージなども日本語化している。
ファイルのアップロードはブラウザを通して行う方法と、メールから行う方法がある。ブラウザを通した場合は文書・スプレッドシートファイルがともに登録可能で、メールからの登録はメール本文をファイルとして登録することも、添付ファイルを登録することもできるが、文書ファイルに限られる。いずれの場合も、日本語のファイル名を使ってみたが、文字化けなどの問題は起こらなかった。
2006年10月11日の記事の時点では、テキストファイルをアップロードする際に、文字コードがShift-JIS、EUCだと本文が文字化けしていた。しかし、2007年3月20日現在、Shift-JISやEUCのテキストファイルも文字化けせずにアップロードが可能だ。
さらに、2007年1月31日の記事の時点では、セルの書式を「価格」にしていた場合、Excel側では単位に「\」がついていても、Google Spreadsheetsにアップロードすると「$」に変わってしまうという問題点があった。これも改善され、単位は「\」のままアップロードできる。
日本語化とは直接関係ないが、アップロード関連ではOffice 2007にはまだ対応していない。「xlsx」や「docx」形式のファイルをアップロードしようとすると、現在はこれらの形式に対応していないというメッセージを表示する。アップロードを前提とするファイルをOffice 2007で作成する場合は、「xls」や「doc」形式で保存する必要がある。
日本語化によって、日本人にとってぐっと親しみやすくなったGoogle Docs & Spreadsheetsだが、2006年10月11日の記事の時点で指摘した課題もまだ残っている。文書とスプレッドシートファイルの操作の統一だ。特に、ファイル一覧画面からの操作に違いが多い。
文書ファイルもスプレッドシートも、編集画面では右側のタブから共同編集者を招待できる。そのほか文書ファイルではファイル一覧画面の「追加」や「共有する」というリンクからも文書を共同で編集したい相手を招待できる。しかし、スプレッドシートのファイルはファイル一覧画面から共同編集者を追加することはできない。
このほか文書とスプレッドシートをWordやExcel、PDF形式で書き出すことができるが、その方法が異なっているのも以前と同じだ。文書の場合は、ファイルについているチェックボックスをクリックして選択し「操作」ボタンを押す。スプレッドシートの場合は、ファイル名の前にあるスプレッドシートを示す格子柄のアイコンをクリックする。これらは以前英語だったメニューを日本語化したほかは変化していないようだ。
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