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» 2007年07月25日 10時42分 公開

「成功の時期」と「成長の時期」:第3回 人生をラインで描いて「時期」の周期を知ろう (1/3)

うまくいく「成功の時期」と、願った通りにはいかない「成長の時期」。この繰り返しの周期は人によって違います。自身でグラフを書くことで、周期を知りましょう。

[平本相武(構成:房野麻子),ITmedia]

 実際にコーチングをしていると、たいていの人には成功・成長の時期に波があり、2年周期の人、3年周期の人、5年周期の人、という感じで人によって周期が違います。自分の人生をラインで描いてもらうと、「そういえばこの時期はこうで、この時期はこうで……」と分かることがあります。ただ、やはり対話を通して見つかるものもあるので、プラスエリアだから成功の時期、マイナスエリアだから成長の時期とは一概には言えません。読者のみなさんはこれから紹介する実習をしたり、誌上セミナーを参考にしたりしながら、自分なりに「今はどっちの時期かな」と考えてみてください。

 なるべく長い紙を用意して、生まれてから現在までの自分の人生を、線を上げたり下げたりしながら表現してみてください。まず、中央に直線を引いて、根拠はなくていいですから、自分なりに、この頃はなんかいい感じだったなと思ったら上、ちょっと落ち込んでいたから下というように、波線で表現してみてください。出来事を思い出して、直線上にトピックを書き込んでいくとやりやすいでしょう。例えば、小学校時代は転校してみんなと仲良くなれなかったから低いとか、スポーツができて人気ものだったから上、とかです。現在から先は、過去の長さの3分の1くらいの長さを用意しておいてください。

誌上セミナー 斎藤のグラフ

平本 支障ない範囲で説明してもらえますか?

斎藤 幼い頃のことは覚えてないんですが、写真を見ると楽しそうだったので上のほうに線があります。小学生のとき、先生が「悩みはないですか?」とホームルームの時間にみんなに聞いたんですが、小学生ながら「何も悩みがないのが悩みです」と言ったのを覚えています。

平本 その後は?

斎藤 中学生のときはけっこう辛かったですね。いじめられた時期もあって、そういうのが大きいかな。眼も悪くなったし。この時期にすごく視力が落ちて、コンタクトレンズじゃないとダメになったんです。成績も良くありませんでした。辛いというか、楽しい毎日ではなかったですね。

平本 それが良くなってきたのはどうしてですか?

斎藤 なんでしょうね……。高校のときはひたすら3年間、部活と勉強しかやっていなかったので、まさに目標を立てて、それに向かって必死になって毎日やっていた時期ですね。

平本 部活は何を?

斎藤 陸上です。公立高校なんですが、先輩に優秀な方が多くてインターハイで優勝する人もいました。なので、そういう目標をみんなが持ちながら練習しつつ、勉強もやりつつで、辛いといえば辛かったんですが、思い返せば目標を立ててそれに向けてがんばるという、それなりに充実していた毎日ですね。

平本 成功の時期ですね。

斎藤 そうですね……。あまり成功してないですけどね(笑)

平本 結果がどう出るか、ではないんですよ。

斎藤 そうですね。ひたすら部活と勉強だったので、いわゆる高校生らしい高校生活っていうのは送っていなかった感じもするんですけど。で、大学になんとか入れて、大学の4年間は特に何をしたわけでもないなあ。すごく嫌だったとか、嫌なことがあったというわけでもなく。

平本 大学では部活とかクラブ、サークルは?

斎藤 英会話サークルでしたが、とりわけ必死でやるものではなかったです。なんか、のほほんと過ごしましたね。いろいろとアルバイトをやり、人並みに授業は出ない、淡々と過ごした4年間という感じです。で、まあ、会社にも就職できました。50人のクラスで就職できたのって16人だけで、本当に氷河期だったんです。うちの大学は(笑)。

平本 すごいですね。

斎藤 半数くらいは大学院に進んで。で、出版社で働き始めたんですが、このときちょうどITバブルの時期でした。ほんとに毎日業績が良くなって、人もどんどん増え、雑誌の部数も伸びて──みたいな時期に入社して。でも3年くらいでバブルがはじけたんですよ。雑誌はどんどん休刊になって、業績は下がり、というような苦しい時期で。やりたい仕事もこういう状況なのでやらせてもらえず、業界自体も下り坂に入っていって──このあたりが一番どん底の時期です。転職先を探している中で、今の会社へ移ってからはそれなりに。

平本 良くなってきた。

斎藤 ええ。いろいろやらせてもらえましたし。ちょうど業界が上向いていたところでもありますので、うまく伸びてきたという感じですね。今はそれほど成功の時期という感じでもなく、どっちなんだろう、という感じですが。

平本 では、予想的観測でいいので、この後の波を描いてもらっていいですか? 下げるときにマイナスにしなくてもいいです。例えば、下がるけれどマイナスよりも上で安定というのもありますよね。別にそれはそれでかまわないです。さすがに上がり続けるのは違和感があると思うんですが。

斎藤 この辺からまた下がって……。

平本 すぐですね。どうしてですか?

斎藤 まあ、この1年くらい、立て続けに立場が変わってきたので。ちょっとペースが速すぎるかな、という気も個人的にはしているんです。

平本 それぞれ年齢を付けてもらっていいですか? その先の下がっているところも、予測でいいので。35歳で一回下がるんですね。これから2年経ったら下がると予測されていますが、なぜそう思いますか?

斎藤 下がるというか……まあ、ある意味、淡々とやりたいなという気がしてます。直近は、何かを目指してガッと力が入っているのではない形で、着実にやりたいな、なんて思っているんです。

平本 それでは、意図的に自分で成長の時期を選んで、向こうからやってくるものに対して、自分にとってどういう意味があるんだろうと思ってこなすほうがいいですね。

斎藤 以前始めた媒体もそうでしたが、スタート時期は気合を入れなきゃいけないんですが、そこから先はある意味「なるようになる」という気持ちで淡々とやっていかないと、空回りしてしまうので。今の媒体も仕込みは終わったので、2年くらいはじっくりやろうと思っています。

平本 では、その2年くらいはバランスを取ると?

斎藤 そうですね。

平本 アクション、アクションというよりは、じっくり吟味しながら意味を考えるという感じですね。

斎藤 私自身はそうですね。あとは、周りの人たちにアクションを取ってもらって、僕はフォローしていくほうがいいのかな、という気がします。

平本 なるほど。成功の時期はどちらかというと猪突猛進なので周りが見えなくて、「とにかくオレが行くから付いて来い!」って感じなんですが、成長の時期はどちらかいうとスローモーションに見えます。周りの良いところもマズイところも見えてくるから、いい意味で指導ができますね。成功の時期は「とにかくオレが言う通りやればいいから、そのまま付いて来い」ですが、成長の時期は見える時期なので「なるほど、そうしているけれど、キミ、こうだよ」とか「それはこうじゃない?」と言えます。さて、ではそこを過ぎたら成功の時期に?

斎藤 そうですね。2年くらい過ぎると状況が変わってくるような気がしています。なんか、飽きていそうですしね(笑)。ほかのことをしたくなったり、自分でアクションを起こしたくなったりしているんじゃないかなという気がします。


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