ASP型のWebメールサービス「Zebra」と、ASP型のグループウェア「サイボウズ Office 6」が連携。Office 6のスケジュールをZebraに読み込むことや、Zebra側からOffice 6へのスケジュール登録が可能になる。
フィードパスは10月16日、同社が提供中の2つのASPサービス「feedpath Zebra」「サイボウズ Office 6 for ASP」を連携させ、スケジュール機能を組み合わせて利用できるよう改良したと発表した。既にSCメディアコムが、両連携サービスの導入を決定している。
Zebra、Office 6ともに、メールからスケジューラまで備えた統合型のASPサービスだ。両者を連携させる理由の1つは、Zebra側のスケジューラが米国的な作りになっているためだと同社事業企画室の葛山哲司室長は話す。
「Zebraはあくまで個が主体。日本の文化では組織ありきのスケジューリングをするが、これをZebraでやるのは正直苦しい」
同社がターゲットとしている企業は、既にOffice 6を導入している場合も多く、顧客側からもOffice 6のスケジューラを組み合わせて使いたいという要望があった。
具体的な連携法としては、2つの機能を盛り込んだ。
1つ目は、Zebra側からOffice 6のスケジューラデータを読み込む機能を実装。仕事上のスケジュールをOffice 6に入力しておけば、Zebra側のカレンダーでも閲覧できる。ただしZebra側に登録したスケジュールはOffice 6には反映されない。Zebraの機能を使い、スケジュールのリマインド機能も実現した。
2つ目は、Zebra側から直接Office 6へスケジュール登録を可能にしたこと。こられの機能により、スケジューラの連携が可能になった。
今回フィードパス、サイボウズでは、複数のWeb上でのサービス(ASP)を連携させることを“SaaS”と位置づけた。「サイボウズが(ソフトウェアを)ASP化し、それらをフィードパスが連携させていく」と、フィードパスの津幡靖久社長は話す。
サイボウズ側も、ASP事業に期待している。「ASPサービスの売上は着実に伸びている。戦略的に伸ばすために、フィードパスをASP子会社と位置づけている」と青野慶久社長。サイボウズの各製品もAPIの整備を進めており、一部のベンダーにはAPIを公開するなど連携の基盤作りをスタートさせた。
「例えば、デヂエ for ASPを、企業間の情報共有に使うという導入も出始めた。これはパッケージソフトではできないことだ」(青野社長)
ASP/SaaS市場自体は、「徐々に市場が立ち上がっている」(津幡氏)状況だが、管理運用、セキュリティなどの観点からも、追い風が吹いているのも確か。フィードパスでは今後、ワークフローや会計システムなど基幹系のASPサービスとも連携を進めていく計画だという。
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