第1回 まずは税金ってナニ?パソコン好きが青色申告を体験してみると?(1/5 ページ)

【短期集中連載】税金というナゾ。会社勤めの人でも覚えておくと損はない基礎的な知識を、筆者が独立するにあたり実際にいろいろやってみて知った中からお伝えしていこう。

» 2008年02月05日 12時30分 公開
[奥川浩彦,ITmedia]
 ※本記事は2008年2月に執筆、掲載されたものです
  税金ってナニ?
1 ○○市に住むと住民税が高い──という都市伝説
2 個人事業主と法人──どちらがお得?
3 “経費”と“控除”が重要なワケ
4 所得税──330万円を超えると全額が税率20%なわけではない
5 独立して分かる、「半分税金で持って行かれる」感覚

 いよいよ2月18日から確定申告の受付が始まる。期限は3月17日まで1カ月間。筆者は一昨年アイピーアールとして広報コンサルティング業+ライター業で独立し(達人の仕事術参照)、昨年初めて青色申告を行った。サラリーマン時代は税金とか簿記とか会計には全く興味がなく、それらの知識は皆無といえるほどだった。申告内容が正しいか否かは分からないが、なんとか青色申告ができたのは青色申告ソフトのおかげだ。

 起業、独立を考える方は何か専門の知識をお持ちであろう。プログラミングであったりデザインであったり写真撮影であったり、何かしら得意とする分野で起業するのが普通だ。逆にいうとその分野には詳しくても、税金や保険、年金等には疎かったりすることが、微妙に独立に対し精神的障壁になっていたりしないだろうか。

 筆者も「経理とか面倒臭いなぁ」と言う思いを持っていた1人だ。しかし実際に独立してみると、面倒と言う思いは変わらないが、「意外になんとかなるもんだ」と言うのが本音だ。税金は独立するなら避けては通れない。筆者自身、今でも詳しいとは思わないし、分からないことは多いが、多少なりとも税金や年金の知識が付くと、面白さも感じるものだと思い始めている。

○○市に住むと住民税が高い──という都市伝説

 筆者がどれくらい税金に無知だったかをお話ししよう。サラリーマン時代は訳も分からず年末調整を行っていた。年末調整ですることといえば家族の名前を書き、生命保険の証明書を張って記載するだけ。

 生命保険は10万円を超えれば5万円控除される。そのことも理解していなかったので、○○生命、△△生命と何枚も張っていた。10万円を超えている証明書を1枚張って記載すればいいことに気付いたのは数年前のことだ。そもそも5万円の控除の意味を理解していなかったので、5万円得するのかと思っていた。○○市に住むと住民税が高いという都市伝説も「へぇ〜そうなんだ」程度に思っていた。国民健康保険は住居地により差があるが、住民税はどこに住んでも同じということを知ったのは独立した後だった。

消費税8%時代の確定申告
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