第1回 「指示」「放任」「傾聴」「対話」 マネジメントの4タイプ今さら聞けないマネジメント&コーチングの基本(2/4 ページ)

» 2008年03月17日 16時19分 公開
[平本相武(構成:房野麻子),ITmedia]

マネジメントによって、時間の掛かり方や成果&やる気の出方が異なる

 マネジメントによって、時間の掛け方や成果、部下のやる気の出方が異なります。まず、最も時間が掛からないように思えるのが放任型です。「○日までにやっておけ」と言っておけばいいので、そのときは時間が掛かりません。

 しかし、フタを開けてみると何もできていない、部下が急に3日間も休んで、オレが全部やらなきゃいけなくなった――というようなことが起こり、予期せぬ忙しさになります。部下がヘマをやって、その後、上司が出てくる、というパターンがこれです。

 放任型より時間が掛かるのが指示型です。ああやれ、こうやれと指示するので、自分で管理ができます。ただし、部下が増えすぎると上司のほうがあっぷあっぷしてきます。4〜5人くらいだったら全部自分で管理できますが、10人を超えるとわけが分からなくなり、もういい、勝手にさせておけ、みたいな感じになってしまいます。

 指示型より時間が掛かるのが傾聴型です。傾聴型マネジメントは1人1人の悩み相談をするようなものなので、膨大な時間が掛かります。

 そして、最も時間が掛かりそうなのが、質問対話型(コーチング)です。なぜなら最初に、「キミはどういうきっかけでこの会社を選んで、何をやりたくて、どんな才能があって、どのプロジェクトを、どういうふうにやっていきたいのか」というようなことを全部聞いていくからです。たいていの人がコーチングをあきらめてしまうのは、ここで時間がかかるからです。こんなに即効性のないマネジメント方法はやっていられない、ということになります。

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