日本初のデータ損害保険付き――中小企業向けSaaS型バックアップサービス

アイルは、ITのレスキューサービス「テクニカルドクター」に、中堅・中小企業向けSaaS型バックアップサービス「BackupPlus」を追加した。無償データリカバリーと日本初のデータ損害保険を付ける。

» 2008年05月19日 21時34分 公開
[豊島美幸,ITmedia]

 システムソリューションプロバイダのアイルは、企業のIT導入の相談から導入後のトラブル対応などを提供する「テクニカルドクター」に、中堅・中小企業向けSaaS型バックアップサービス「BackupPlus」を追加する。

バックアップ容量 年間サービス料金
〜1Gバイト 2万5200円
〜2Gバイト 4万5360円
〜5Gバイト 11万3400円
〜10Gバイト 22万6800円
〜20Gバイト 44万1000円

 BackupPlusには無償データリカバリーと日本初のデータ損害保険を付ける。払い戻し金額は上限100万円。SaaS型バックアップサービスでデータの損害保険を組み込んだのは、同社が初めてだという。

 アイルによると、サービス開始の背景には、データ管理の必要性を感じつつ、手間やコスト面を理由に対策に二の足を踏む中堅・中小企業の声があるという。

 一般的には、CD-RやMOなどの記憶媒体やUSB経由のHDDなどに低コストでバックアップしたり、社内サーバでバックアップすることも多い。だが外付け記憶媒体は紛失や破損のリスクがある。また、社内サーバは、震災など災害時に建物が倒壊したり燃えてしまったり、侵入者によって盗まれたり改ざんされたり――といったリスクがある。

 「災害時に会社の大事な資産を守ることが最大の特徴」。同サービスでバックアップしたデータは、耐震・耐火・セキュリティ性が高く、万が一のときは自家発電する複数の建物内(NTTデータのデータセンター)で保存する。各建物は遠隔地にあるため、仮にある場所の保管データが災害で損なわれても、遠隔地の数カ所でも同データがバックアップされているため、データは保全されるというわけだ。

 同サービスは最重要データに使い、そうでないデータは社内サーバなどにバックアップをとり、組み合わせで使うのが上手な活用法だという。

 BackupPlusでは差分か全体かのバックアップ方法を選べるほか、バックアップする頻度を設定できる。アイルによれば平日に差分を、週末に全体をバックアップする設定がいちばん多いという。5世代前までバックアップ可能だ。PCのバックアップにはソフトをインストールする必要がある。Windows 95/98/ME/2000/XP/Vistaに対応。サーバはWindows 2000 ServerとWindows Server 2003に対応。

 「テクニカルドクター」では、このほかハードウェアやソフトウェアのデータ復旧サービスや、米国国防総省の規格に準拠したデータの完全消去サービスも追加する。

 これらの追加サービスは、アイルと販売提携を結ぶアドバンスデザインが開発した。アイルが販売する。

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