「穴あきレンゲ」でメタボ対策!? 松下電工の「ヘルスアップ食堂」近・楽・長で選ぶメタボ対策ツール

「健康松下21」を打ち出し、社員の健康促進に取り組む松下グループ。「穴あきレンゲ」などの採用で、40以上の社食の中から健康促進面で優秀とされる「ヘルスアップ食堂」に選ばれた、汐留の社食におじゃましてきました。

» 2008年07月25日 11時30分 公開
[SOS総務]
SOS総務

 松下グループでは「健康松下21」を掲げ、社員の健康促進に取り組む。40以上の社食の中から健康促進面で優秀とされる「ヘルスアップ食堂」に社内制度で選ばれた、汐留の社食におじゃました。

 汐留エリアの入り口にある松下電工東京本社は、体験型ショールームを併設した人気スポットでもある。案内してくださったのは、14階に位置する社員食堂の企画や運営管理を担当されている松下電工福祉センター東京事業所所長の中村総一さんと広報部東京広報担当の藤田麻菜さんだ。

 好きなものを食べてもらいたいからメニューは単品で「汐留という土地柄もあり、オシャレにランチを楽しめる『社員カフェ』を目指しています」と中村さんがおっしゃる通り、食堂内にはシンプルで居心地のよさそうなイスやテーブルが並ぶ。

 また、同じ食堂内に吹き抜けを生かした開放感あふれるエリアや、ソファーを配したリラックス感のあるエリアがあるなど、建物の特徴に合わせてエリアごとの空間演出を行っているのもユニークだ。「開放的でオシャレな雰囲気はもちろん、メニューも豊富で社員からの評判はいいですよ」と藤田さん。

 松下電工では、「社員に好きなものを選んで食べてもらいたい」という思いから、メニューは単品が基本となっている。毎日、主菜となるアラカルトが4種類に、和麺、中華麺、パスタ、カレー、そして季節のイベントメニューを中心とした「バラエティー」などメインの料理が9種類と、定食が1種類(本日のスペシャル)、そのほかスープや小鉢が各種用意されているという充実ぶり。中には、プチデザートなど社員の要望がメニューとして実現した例も少なくないという。

細やかな気配りが社員1人1人の健康に

 「楽しんで食べてもらいたいですからね。社員の声を反映するために『食堂ご提案改善書』を設置したり、全部署の代表者を集めた『給食委員会』を実施したりしています」と中村さん。寄せられた改善書には改善点を1つ1つフィードバックするという徹底ぶりには、脱帽です。ところで、大阪に本社がある会社ならではの工夫もあるそうで……。

 「関西の方が多いので、味付けだけでなく料理の色にも気を使っています。特にうどんは関西だしと関東だしの両方を用意するなど、こだわっていますね」とは、運営を担当されている西洋フード・コンパスグループの管理栄養士・関口敦子さん。その心意気、利用者にとってはとてもありがたいことですね。四国出身の取材班にもよく分かります(笑)。


 そのほか、旬や季節感を取り入れるなど食を楽しんでもらうための工夫や、健康面への配慮も欠かせないと関口さん。特に最近はメタボ対策など、健康に対する社員の意識が高まっているという。

 栄養バランスメニューの導入や、玄米、五穀米などが選べる「健康ご飯コーナー」の設置などさまざまな取り組みの中でも、取材班が注目したのは、塩分やカロリーの取り過ぎを防ぐために使い切りの調味料や穴開きレンゲが用意されている点。この細やかな気配りが社員1人ひとりの健康につながっているのですね。これぞ「ヘルスアップ食堂」に選ばれた何よりの理由ではないかと、勝手に納得した取材班なのでした。

『月刊総務』2008年3月号 「あなたの会社のランチ訪問」より