アイデアを毎日書かせる方眼のリズム2009手帳マッピング(2/2 ページ)

» 2008年09月10日 14時51分 公開
[郷好文,ITmedia]
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アイデアを「鳴かせてみよう」か「鳴くまで待とう」か

 ほぼ日とアイデアマラソン、共通するのは強制的に「とにかく毎日書こう」。それに対してコクヨ『文庫本ノート』に代表される白紙型のノートタイプは、「アイデアが振り向いてくれたときに書こう」。アイデアを鳴かせてみようか/鳴くまで待とうか、そこが両者の大きな違いだ。

 人にはアイデアFullな日もあればアイデアLessな日もある。だがビジネスパーソンたるもの、疾風怒涛、どんな日も生き延びなければならない。自分からアイデアの風を起こせず泣きたいときは、ガイドFullな手帳に頼りたい。

ヨコ罫線はリーダーであり、タテ罫線はガイドである

 毎日泣かずに書くために罫線の知恵がある。佐藤さんと糸井さんは、罫線や方眼のこだわりの果てに根源的な疑問に突き当たった。

 「手帳の方眼とは一体何なのか? 罫線はなぜ存在するのか?」

 そもそも方眼にびっしり文字を入れる人はいない。書きづらいし読みづらい。ではマスは何のためにあるのか? 議論の末、糸井さんはこう結論づけた。「ヨコ罫線はリーダーであり、タテ罫線はガイドである」

ほぼ日2009では“実線、点線、破線”でも書き心地を比較した。

 文章はたいていヨコ書き。自分が文章のリーダーとなって書き進む。一方タテ罫線は矢印を引き、図解やチャートを書く上で重宝する。アイデアはヨコ罫線に沿って走り、タテ罫線が「もっと走れ」「ここで止まれ」を知らせてくれる。ヨコ書きでふくらませてタテで整える。この記入リズムが方眼である。ほぼ日の3.45ミリもアイデアマラソンの2.25ミリも、リズムを作るためにあるわけだ。

whitelinesノートの罫線のたくみさ

 世にはExcel派とPowerPoint派がいる。碁盤の目のようなExcelが好きな人と、白いキャンパスに絵を描くのが好きな人。その中間タイプがスウェーデンの『WHITELINES』。手帳ではなくノートだが(A5とA4あり)、特徴はページの地色が薄いグレーで、ラインが白いのだ(方眼と罫線タイプあり)。罫線好きにも罫線嫌いにも、まさに逆転の発想である。

 ほぼ日で書くか、風まかせで書くか。線に沿って書くか、まっさらな砂浜に足跡をつけるか。これまで人生をどう歩み、これからどう歩むのか。ガイドFullとガイドLessの違いは、規律と自由の人生哲学にたどりつく。

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