「もしもの時に役立つノート」でもしもの時に備える3分LifeHacking

不測の事態にそなえて個人の資産や交友関係、IDやパスワードなどの情報をオールインワンで記入しておける便利なノートを紹介しよう。遺言書まで本格的でなくとも実用的な情報をまとめておきたいというニーズにぴったりだ。

» 2011年01月17日 11時39分 公開
[kizuki,Business Media 誠]
外観は一般的なノート。発売元のコクヨS&Tでは「ライフイベントサポートシリーズ」と銘打っている。ちなみに同シリーズには冒頭で紹介した遺言書キットなどもある
遺言書が死んだあとの対応を指示したものなら、こちらはさしずめ不測の事態があったその瞬間のためのものという位置づけだ。法的に効力はないが、そのぶん鉛筆などで手軽に書けるのはメリットだ
目次。さまざまな項目にページが割かれている。冒頭にはケーススタディが漫画で掲載されている
預貯金について。銀行口座、クレジットカード、保険、さらに不動産などの情報も記載する

 「無縁社会」という単語が新語・流行語大賞にノミネートされる昨今の世相を反映してか、いま人間の「死」に関連したビジネスがあちこちで注目を集めている。例えば自分が死んだ時のための遺言の書き方のセミナーが開かれたり、メーカーからは遺言書キットなるものが発売されるといった具合だ。PCの世界に目を向けても、しばらくアクセスがないとファイルを削除してくれるフリーソフトが注目を集めたり、自分の死後のオタクグッズの処分方法を指南する本『オタクの逝き方』が出版されたりと、ブームは高齢者だけでなく若者にも広がっている。

 さて、本格的な遺言とまではいかなくとも、自分の身に何かあった場合に備えて、銀行の口座や交友関係、さまざまなID・パスワードといった情報をまとめておきたいというニーズはあるはずだ。とはいえ、あまりにも範囲が広すぎて、いったい何を書き出せばいいか分からない人が大半だろう。

 こんな場合に役立つのが、コクヨが発売している「もしもの時に役立つノート」だ。自分についての基本情報から資産関連、家族や親族の情報、交友関係といったさまざまな情報を記入するための項目が用意されており、記載されている項目についてひと通り記入しておけば、一定の網羅性をもって自分の身の回りの情報をまとめておけるというわけだ。遺言書はさすがに大げさだが、万一の時に家族や知人に迷惑をかけたくないというニーズにぴったりの製品だ。むしろ遺言書よりも実用性は高いと言える。

 ノートにいちいち手書きで記入するのはわずらわしいと感じる人もいるかもしれないが、これら情報が実際に必要になるのはオフラインの場合が多いはず。家族や知人が容易に持ち出すために、ノートという形式は妥当だろう。どうしても手書きが嫌ならこのノートの項目に沿ってテキストエディタなどで情報をまとめ、プリントして挟んでおけばよい。

 結構なボリュームがあるので一気に書くのは大変だが、ひとまず目を通すことによって不足している情報が明確になるため、意識付けという点も含めて相当な効果があると感じられる。万人にお勧めできる製品といってよいだろう。


誰かに貸しているお金についての情報も記入項目も。分からなくなりがちな年金に関する記録もまとめておける。このほかWebサイトのIDやパスワードといった欄もある

家族や親族もまとめられるよう、家系図も用意。すでに亡くなっている親族の命日なども確認できる。これは普段から役立ちそうだ

不測の事態があった際に連絡する友人のリスト。かなりのページ数を割いている。介護や葬儀などの希望も記入できる。なお、遺言書と違って法的な効力はないので注意したい

本格的な遺言書を書く時のための基礎知識をまとめたページも用意。遺言書の手引きとしても役立つ。CD-Rも入れられるようになっており、友人の住所録ファイルや、万一の場合のポートレート写真の画像データを保管できる

本日のレシピ
製品名 実売価格 発売元
エンディングノート もしもの時に役立つノート 1470円 コクヨS&T

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