移動時間を賢く使う7つの方法と便利ツール脱ガンジガラメの働き方(3/4 ページ)

» 2011年09月16日 08時30分 公開
[イクナイBusiness Media 誠]
誠ブログ

 続いては、移動時間の活用時に使えるお薦めツールを紹介します。

 なお紹介に当たって、順序やカテゴリなどの脈絡を気にすることはしません。だって、移動時間ってそういうものだと思いますから。

歌詞が好きな(日本語の)曲

 1カ所でもいいから、自分が好きで好きでしょうがないような歌詞のある曲を持ち歩いてください。日本語の曲を(もちろん英語が母国語のように心にダイレクトにはいってくる人は、英語でもいいです)。もはや音楽を持ち歩く光景が当たり前になったこの世界で、どんな苦境が襲ってきても1分で立ち直れる最も手軽な方法を持ち歩くのに必要な容量はたった3Mバイトです。もう究極に落ち込んだ時は、心に響くワンセンテンスを何回も何回もリピートして聞いてください。

 40歳過ぎでAKB48でも恥ずかしがることはありません。あなたにしか聞こえませんから。また、恋の境目(結恋、失恋問わず)によく聞いてた曲もいいですね。2秒で当時の思い出に浸れます。なるべく昔の恋の境目がいいです。それだけ思い出は美化していて、いい具合に自分の味方になってくれるはずです。ちなみに僕はMr.Childrenの「Hero」が入ってます。子どもができて、家族ができた途端にHeroです(笑)。

クロスプラットフォームなスケジューラー、タスク管理アプリケーション

 最近はGoogleカレンダーを基軸として、あらゆる環境でクロスプラットフォームなスケジュール管理ができます。またスケジュール管理とともに、タスク管理も事前にまとめておいたものを出先でモバイルから確認したりと、ちょっとした編集や、その場の予定を流し込めるようなものがベストです。

タスク管理アプリケーション

  • Mac/iPhoneの場合

 Macの場合は何と言っても「OmniFocus」です。Omniシリーズはそもそもプロジェクトマネジャー用のツール群で、米国ではバカみたいに流行っている時期がありました。仕事で使って、プライベートも管理して、本気でタスク管理を始めてみようと考えている人は、多少高価でも導入する価値があります。インタフェースは至って簡単です。

 また時代の流れで、iPhone版と環境同期ができる機能も実装しています(WiFi経由で行います)。2010年からはWiFi経由だけじゃなく、Omni独自のクラウド経由でオンライン同期できるようになっています(β版サービスですが)。

 しかしそんなOminiFocusにも、1つ点だけ考えどころがあります。このタスク管理という分野のアプリケーションは、まだまだ成熟したものが少ないのが現状です。Macは近年「Things」というアプリケーションが出るまでは、OmniFocusの独壇場でした。Omniが提供しているクラウド機能は現在β版で無償提供中ですが、もしかしたらいずれ有料化するかもしれません。しかも、Mac版、iPhone版と、結構強気な値段で販売しているこのアプリケーションを整備すると、結構な出費になります。

 そんな状況に歯止めをかけそうなのが、2011年秋に公開予定の「iOS5」に標準添付する「リマインダー」です。これは、MacのiCalを使い込んでいくとその存在に気付く、ウィンドウ右側のToDoと連動して管理するものです。

 画面の中身に関しては、iOS5のリリースまではAppleの公式サイトを見てお楽しみください。インタフェースは、Apple標準アプリならではの分かりやすさがあります。OmniFocusに比べるとシンプルですが、スマートフォンでToDo管理している人ならおなじみのGoogle Tasksとの同期を果たしている「RTM(Remember The Milk)」と肩を並べる程の使いやすさを感じます。

 Google Tasksもそうなのですが、どちらかと言えばデスクトップ版のアプリケーションがシンプル過ぎて、使い込んでいくとすぐに機能の壁にぶち当たります。「このケースには使えないな……」となってしまうのですが、ここまでiOS版が整うと、むしろ(グループ分けも表示されなほどシンプル過ぎる)iCal側のToDo管理インタフェースの改善が追い付けば、快適なクロスプラットフォーム運用環境が期待できます。

  • Windowsの場合

 Windowsの場合は、実はなかなか候補がないのですが、Mozilla系で「Sunbird」というアプリケーションがありました(現在は無料メーラーで有名なThunderbirdの機能拡張「Lightning」として開発継続中)。

 これはクラウドにGoogle Tasksを使っているので、iPhoneやAndroidとも同期できるという、現時点ではなかなか他にはない環境を実現しいます。また、インタフェースはほとんどiCalで、カレンダークラウドがiCloudなのか、Google Tasksなのかの違いだけと言っていいくらい似ています(※iCalは、カレンダーはGoogle Calendarと同期できるのに、タスクはTasksと同期できないという微妙な仕様なのです)。

スケジュール管理アプリケーション

  • Mac/iPhoneの場合

 Macはもはや、標準アプリの「iCal」がGoogle CalendarとiCloudに対応している限り、他のスケジューラーを探す必要はありません。

 過不足ないインタフェースなので、触り初めからヘビーユースまで、気持ちのいい作業環境を提供します。また、同じ状況がiPadにもいえます。同端末向けのスケジューラーはさまざまリリースされていますが、これも標準アプリのできがいい為、よっぽどのこだわりがなければ、他を探す時間の方が無駄です。しかし、AppleラインではiPhoneだけ状況が違います。iPhoneの標準カレンダーは機能がシンプルすぎてスケジューラーの用を成しません。

 iPhoneだけは、アプリを外部調達する必要があります。iPhoneのスケジューラーは激戦区で、僕もさまざまなアプリを試しましたが、「Week Calendar」や「TapCal」あたりがとてもいいです。どちらも標準アプリ化してもおかしくないような、高品質なインタフェースを提供しています。少し前まではTapCalが抜群の安定感を誇っていましたが、最近はWeek Calendarが巻き返しています。私はいまだどちらにするか選べず、両方使っている状況です。


  Week Calendar(左)とTapCal(右)

  • Windowsの場合

 Windowsでクラウドスケジュール管理をするには、Googleカレンダーに対応したものを探すことになります。そうなると、これまたMozilla系のSunbird(Thuderbird+Lightning)などのスケジューラーが候補に挙がってきます。後は、「Google Calendar Sync」経由でOutlookのカレンダーを同期するかです。

 ただ、Windowsの場合は端末のスペックにもよりますが、Google Chromeなどで使うサービスの使い味がかなり最適化されています。よって、変にスケジューラーを使うよりは、ブラウザでそのままGoogleカレンダーを使った方がいい気がします(私がWindowsをよく知らないというのもありますが、昔からWindowsのスケジューラーアプリ市場はあまり活気がないように見えます。)

 以下、Mac OS XとWindowsのタスク&スケジュール管理アプリケーションをまとめました。

 デスクトップアプリ クラウド(Web版) iPhone版 Android版
iCal(Mac OS X) カレンダー iCloud、Google Calendar Week CalendarTapCal Googleカレンダー(Android標準)
タスク iCloud リマインダー(Apple標準)Gee Tasks なし
OmniFocus(Macのみ) タスクのみ Omni Cloud OmniFocus なし
ThunderbirdLightning(Windows、Mac、Linux) カレンダー Google Calendar Week CalendarTapCal Googleカレンダー(Android標準)
タスク Google Tasks TapCal Google Tasks

 スケジューラーやタスク管理アプリケーションに限らず、今は端末間でデータを教諭できるサービスがさまざまあります。利用する端末は複数あれど、移動時のツールを選ぶ際のコツは「できるだけ普及していて、標準もしくは事実上の定番扱いしているアプリケーション」をあえて選択する事です。

 Macにしても、Windowsにしても、Ubuntuにしても、日々コアとなるOSはアップデートを続けます。それにキチンと追随しているのが、最良のツールです。いちいちOSアップデートのたびに対応が間に合わずにバグや動作不良で悩まされるようなアプリは、移動時間のような「細切れ時間」を活用する場合には全く向いていません。

 また独自の仕様で固めた「凝ったツール」は、OSの変化に対応しない事が多く、現在のようにOS基盤の転換期ではOSのコア部分に近い(インタフェースが変に独走的でない)シンプルなアプリケーションの方が使い続けがいのあるアップデートを用意する傾向があります。つまり、「OSの最新の動きに前向きに敏感で、なるべく落ちないアプリ」が基本です。

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