プーペガールの会員数を10倍に、現どこでも社長の森永佳未さん「美人すぎる○○」の経済価値は本当か(1/2 ページ)

「美人すぎる○○」の経済価値は10億円!? 本当に10億円の価値があるのか、インタビューして検証した。最初のお相手はどこでも株式会社の森永佳未社長だ。

» 2012年03月21日 15時00分 公開
[遠竹 智寿子,Business Media 誠]
どこでも株式会社で代表取締役を務める森永佳未(もりなが・よしみ)さん

 いつのころからだったか「美人すぎる○○」という話をよく聞くようになった。たしか「美人すぎる市議」が登場して、そのあとも「美人すぎる海女さん」「美人すぎるゴルファー」などが次々とメディアを賑わせていたような。聞くところによると、その経済価値は10億円なのだ(このリリースによると)とか……。

 そんな話をしていたら、誠 Biz.ID のT編集長が「本当に10億円の価値があるのかなあ」とボヤキ始めて「インタビューして検証してみない?」などと言い出した。

 「検証ってどうするの? 本当は美人と会いたいだけなんじゃないの?」と思いつつ、面白そうなので「やりま〜す」と返事をしてしまった。ということで「“美人すぎる○○”の経済価値10億円は本当か? 勝手に検証インタビュー」が始まります!

 最初のターゲットは、どこでも株式会社で代表取締役を務める森永佳未(もりなが・よしみ)さん。以前、プーペガールの代表を務め「美人すぎる女社長」としてメディアにも登場していた人なので、ご存知の方も多いはず。

 当日現れたのは、噂通りのキレカワ(キレイ&かわいい)美人で、ふんわり柔らかなラインとシックなカラーでコーデしたトップスとスカートというスタイルで登場。そう言えば、世間で一般的に抱かれていた女社長へのイメージ、例えば、ショートヘアに真っ赤なスーツ(ん、いつの時代?)っていうようなカッチリしたバリバリのキャリアウーマン的な感じは、最近の「美人すぎる〜」な人たちにはないかも?

プーペガールの会員数を10倍にさせた女性社長

 森永さんは京都大学を卒業後、サイバーエージェントに入社。営業部を志望していたものの人事本部に配属が決まった。当時、同社ではエンジニア採用に力を入れていた時期で、森永さんは初めてのエンジニア新卒採用の担当になったのだそうだ。その後、社長室に配属。しかし「事業に関わることがしたくて、希望を出しました」

 そして、念願かなって事業本部に移ったころ、ちょうど女性専用のファッションコミュニティサイト「プーペガール」の事業が立ち上がった。「メディア側の仕事をしたり、営業かけたり、サイトをどう伸ばしていくかといったディレクターの卵としての仕事をしていました」と森永さん。半年経った頃にプーペの子会社化が決まり、彼女は入社2年目の終わり、2008年3月に代表取締役に就任した。24歳のころの話である。

ブーペガール

 大学を卒業する時に2年後に社長になるなんて思ってもいなかったのでは? 「もともとサイバーエージェントは子会社化が多いのと、若手抜擢が盛んなので、いずれは事業の提案をして、社長になりたいなとはうっすらとですが思ってはいました。そのためにまずは営業だと思い、営業を志望したんです」。密かに野望を抱いていたというのだから、やはり、ただものではない。

 プーペガールは新社長のもと、2011年4月には会員数100万人を突破。それ以前をたどってみると、2008年3月には会員数8万人、翌年3月には30万人、森永さんが退任した2010年8月末時点では82万人、月間PVは3億6000万を達成している。この数字を見ても、森永さんが、当時は新ジャンルであった女性専用SNSの礎を築いたことは間違いない。う〜ん“美人社長“恐るべし。

2010年8月末で社長退任、数カ月後に新会社設立

 「『プーペガール』には、アクセサリーなどのハンドメイドものをアップしている人も多かった。こういった日本的というか、ひとりひとりのセンスがよく、クオリティがすごく高い、そんなモノたちが集まる場所を作りたいと思うようになりました。プーペは、ブランドコミュニティなので、そこだけにフォーカスして優遇することはできなかった。それで、よし自分で会社作るぞ! と思ったんです」。

 ハンドメイドに関しては「自分でも小さいころから好きで、アクセサリー作りなどをしていましたが、社会人になってからは、全くしていなかったんです。それがプーペで目にするようになって、自分でもまた作りたくなって始めました」と話す。

 そこで、2010年8月末には社長職をあっさり退き、新たに自分の会社を立ち上げた。数カ月後の11月に設立したのが、インターネットメディア事業を行う「どこでも株式会社」だ。

 企画コンサルティングというBtoB向け事業を行いながら、サイト運営の準備も進め、2011年6月にハンドメイドコミュニティ「DECOLY(デコリィ)」をオープンした。DECOLYでは、会員登録をした個人が、手作り作品をサイト上のギャラリーに載せ、会員同士の交流や、作品の売買が可能となっている。

DECOLY
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ