吉本芸人に学ぶ「上司、先輩のリスペクト」精神カラテカ入江の「後輩力」(2/4 ページ)

» 2012年09月18日 11時30分 公開
[カラテカ・入江慎也,Business Media 誠]

相手が何を望んでいるかをまず考える

『後輩力 凡人の僕が、友だち5000人になれた秘けつ』 『後輩力 凡人の僕が、友だち5000人になれた秘けつ』(入江慎也・著、アスコム・2012年6月末刊、本体1365円)

 僕は、初めて取材やお仕事をさせていただく方については、ネットで調べたり、その方の本や出演作品などを拝見させていただいています。

 昔、引っ越しのバイトをしていたときに、人付き合いが苦手な上司と一緒になることがよくありました。その人は無口で、性格的にもぼくとはあまり合いそうにないタイプだったのですが、あるときに思い切って「地元どこですか?」と聞いてみたんです。

 すると、僕が生まれ育った東京・小平市の近くで、それをキッカケに親しく話をすようになりました。それからは、仕事帰りにラーメン屋へ連れていってもらったり、かわいがってもらえたりするようになりました。

 その方はただの人見知りで、僕が意識しすぎていたんです。最終的には、リスペクトできる先輩の1人になりました。何か1つでもキッカケをつかめたら、遠くに感じていた人との距離も、あっという間に縮まることがあるんですね。

 この人はこういうタイプだから仲良くなれるわけがない、と最初から決めつけたり、サジを投げたりするのは損です。可能性やチャンスを自分で捨ててしまうなんて、もったいない。相手のことを一生懸命分かろうと努力し、自分とその人をつないでくれるキッカケを探すのが、後輩力です。その人と一生の付き合いになるかもしれませんから。

会話なら、打ち返しやすいところにボールを投げる!

 会話であれば、相手が打ち返しやすいところに球を投げてあげることも大切です。例えば合コンでは、話にすぐ詰まってしまう人や、自分の話ばかりしている人はモテません。

 「話し方」について書かれた本を読むと、よく「聞くが8割、話すが2割」とかいいますよね。優秀な営業マンも、聞き上手な人が多いといいます。聞き上手な人に共通するのが、質問の仕方がうまいってことです。

 相手が旅行好きなら、旅行の話をふる。食べるのが好きなら、グルメの話をふる。相手が好きなことや、経験したことがあること。考えていそうなこと。そういう話しやすい、相手が打ち返しやすい話題を取り上げて、気持ちよく話をしてもらうフリと雰囲気作りが大切なんです。

 僕は、すぐ人の話の腰を折ってしまいよく怒られるのですが、そうやっていろいろ学ばせてもらっています。

話題に年齢は関係ない

 後輩で、自分が20代だから、20代の興味があるような話ばかりする人がいます。相手が40代だろうと、50代だろうとおかまいなし。音楽やファッションなど、相手は分からないだろうなって思うような会話なのに、気が付かずに話し続けています。

 こういう人は、相手ありきの発想が欠けてますよね。でも逆に、誰と会っても変わらない人ということで、気に入ってもらえる場合もある。だから人って面白いなあとも思います。

 もし「自分は会話が苦手」と思っているなら、質問を事前に用意しておくのもオススメですよ。誰にでも当てはまるような質問、例えば好きな食べ物の話とか、最近話題のニュースの話とか、iPhoneの話とか、地元の話とか。

 事前にそれを用意しておけば、相手がはじめて会った人だろうと、年が離れてる人だろうと、ソツなく会話ができるはずです。そしてできる限り相手の目を見て話すだけで、自分の気持ちが相手に伝わると思うのです。

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