「自分には可能性がある」という20代、では30代は?30代にしておきたい17のこと(3/4 ページ)

» 2012年10月30日 11時00分 公開
[本田健,Business Media 誠]

命の誕生を見守り、見送る

 30代に多くの人が、結婚、出産、転職などの人生の大イベントをこなします。そういう個人的なドラマだけでも、十分に感情的に大きな揺れを感じることが多いのですが、同じ時期に、祖父母、両親、叔父、叔母が亡くなりはじめます。自分の子どもが誕生する一方で、亡くなっていく人がいます。

 そういう意味で、命の誕生を見守り、命を見送るのが30代です。親しかった人、愛していた人がいなくなり、新しい家族を迎えます。こうした慌ただしい人生の交代劇が、この10年のあいだに起きるのです。10年前のお正月には、元々の家族しかいなかったのに、いまは年配の家族が何人か減り、新しく生まれた家族が食卓を囲んでいたりします。

 家族だけでなく、お世話になった小学校や習い事の先生が亡くなったり、場合によっては、学生時代の友人が、病気や事故で亡くなったりすることもあるかもしれません。友人の出産祝いも毎月のようにあるかもしれませんし、とにかく、命にまつわるドラマがあるのが、30代なのです。

 つき合う人も、20代とはがらっと変わります。特に女性は、子育てを始めると、まったく違うアイデンティティで生きなくてはならなくなります。

 私も育児セミリタイヤ生活を4年間やったので、よく分かります。

 妻が、美容院に行くという昼下がりの午後、ベビーカーを押して一人で公園をグルグルまわりながら、「僕は、何でこんなことをしているんだろう?」と不思議に感じたことが何度もありました。

 女性で、バリバリ仕事をしてきた人は、そのギャップに相当戸惑うのではないかと思います。新しい命を迎える喜び、幸せに比べたら、それぐらい気にはならないかもしれませんが、あまりの変化に、慣れるのに多少の時間は必要でしょう。

30代で起業した人は 成功しやすい

 仕事や収入が大きく変わるのも、30代です。20代のうちは、同級生と会っても、年収はそんなに変わらないし、役職もないので、たいした差は感じません。しかし、30代になると、年収も何倍もの開きが出て、役職につく人もいれば、いまだにうだつが上がらないままの人もいます。また、起業したり転職したりという機会に恵まれるのも30代です。

 私が知っている範囲でいえば、30代に起業した人たちがいちばん成功しやすいように思います。40代だと少し遅すぎるし、20代は少し早すぎる。起業するなら30代、結婚も、20代でするよりも30代でするほうがうまくいきやすいようです。

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