私が20代のときに、60代、70代の人に「これまでの人生でいちばん後悔していることは何ですか」ということを聞いてまわったことがありました。
そうしてもっとも多かった答えが、「死ぬほどの恋をしなかったこと」だったのです。もしかしたら、40代に聞いても同じかもしれません。
ロマンスの映画や小説があれだけ売れるというのは、それだけ素敵な恋をしている人が少ないということなのでしょう。
では、なぜ死ぬほどの恋ができないのか。それには2つ理由があると思います。
1つは自分の心がオープンでないこと。
心がオープンになっていなければ、どんなに素敵な人に出会ってもときめくことはありません。死ぬほどの恋をするのがいいというのは、自分のハートをオープンにできるからです。
そういう体験を持てた人は、たとえその恋がかなわなくても、またいつか、何か別のことに情熱的になれます。ライフワークを生きる、よい人間関係を築くうえでも、どれだけ自分をオープンにできるかが大切になってきます。1度でも情熱の扉が開いた人というのは、その他のことでも情熱の扉が開く可能性があるのです。
けれども恋愛で100%本気になれない人というのは、他でも本気になれないのです。
人を好きになるというのはとても怖いことです。なぜなら、大好きな相手に受け入れてもらえるかどうか分からない。拒まれれば、死にたくなるほど傷つくこともあるでしょう。相手に受け入れられるかどうかを一旦脇に置いておいて、その人のことを好きなのかどうかをまず感じてみましょう。
まず自分から好きになれるかどうか、自分がすごくときめくような誰かの周辺にいられるかどうか。これはその人とつき合っているかどうかは別の話で、その人の周辺に、一緒にいたいという感覚を持てることが大事だと思うのです。
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