わたしは若い頃、メンターに「3つの運を持ちなさい」と教えられました。「3つの運」とは、
1. 上から引っ張り上げてもらう運
2. 横から支えてもらう運
3. 下から持ち上げられる運
です。自信がある人は、自分の力を頼りにします。だから、ひとりよがりになりがちです。何かしてもらわなくても、1人でやり遂げられると思っています。
それはけっして悪いことではありません。けれども安定的に成功しようと思ったら、1人ではダメなのです。助けてもらうことで、あなたが本来持っている運(力)が何倍にも大きく育っていきます。
それには、3つの運を上げることです。年上に可愛がられ、仲間に応援され、下の人たちがあなたのためだったらと駆けつけてくれる……そんな人間になることです。
運のいい人にもいろいろいますが、たいていは、この3つのうちのどれか1つしか恵まれていません。でも、他の2つとのバランスも大事なのです。
例えば、目上から可愛がられる人は、仲間からは浮いてしまっているということはありがちです。それでは寂しいですね。だから、3つの運をいつも意識しておきましょう。目上だけ見ていてもダメだし、仲間や下の人たちだけもダメです。3つの運がそろって初めて、あなたは幸せに成功することができます。
「運がよくなりたい」「ラッキーな人生を送りたい」と思っても、ただタナボタを待っているだけでは何も落ちてきません。運さえあれば成功できるのに、うまくいくのにと考える人には、人生の転機はやってこないのです。
第4章では「自分がワクワクすることを100%やりきる」ことが大切だという話をしました。運をよくするのもこれに尽きるといっても過言ではありません。
他力本願では、運もチャンスもやってこないのです。幸運は、やるべきことをふだんからしっかりやっている人に贈られる、ご褒美のようなものです。
一夜にして成功するという言葉がありますが、そんな奇跡は起こりません。これは『強運を呼び込む51の法則』(大和書房刊)にも書きましたが、ある有名な映画俳優がアカデミー賞の授賞式で「人はわたしが一夜にして成功したと言うが、その夜は20年も長かった」と語ったそうです。
運は、人生の動きの中にしか起きてきません。
自分の中の気を動かしてください。それが、やる気、元気になっていきます。
本を読んだり、映画や芝居を観て、心を動かしましょう。
散歩をしたり、旅行に出たり、人に会ったり、からだを動かすのです。
それが、あなたの「運の木」を育てる栄養になるでしょう。
運を味方につけて、最高の人生を送ってください。
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