ユビキタスエンターテインメントが、手書きの書き味とデジタルの利便性を融合させたタブレット型端末「enchantMOON」の予約受付を4月23日に開始する。同日、西五反田のゲンロンカフェで、タッチ&トライイベントの開催も予定している。
ユビキタスエンターテインメント(UEI)は、紙に手書きでメモをとるような書き味を実現し、高度な情報処理も備えたタブレット型デバイス「enchantMOON」(エンチャントムーン)の予約受付を4月23日に開始する。想定価格は3万9800円。製品の出荷は5月下旬を予定しており、オンライン予約はenchantMOON公式サイトで受け付ける。
enchantMOONは、手書きならではの書き味を重視しながら、デジタルならではのWeb検索やハイパーテキスト、デジタルカメラなどの機能を備えたタブレット型デバイス。専用のデジタイザーペンが付属し、本体の電源を入れるとメモを書くための画面が起動する。イラストを描いたりメモを書くときにはペンを、各種機能には指を使う(タッチパネルは静電容量式で、指での書き込みも可能)。
メモ画面に手書きで文字を入力し、その文字の周りを囲うことで、さまざまな操作が可能。International CESのデモでは、囲った文字の周りに「Web」「Note」「Link」という3つのサブメニューが表示され、Webを選ぶとGoogle検索、Noteを選ぶとメモとして保存、Linkを選ぶとほかのノートとリンクすることができる様子を紹介していた。手書き文字は自動で文字認識され、あとから検索することもできるという。
また、画面上で閲覧したWebページの必要な部分をペンで切り取り、Webシールとしてノートに貼りつけるというスクラップブックのような機能も用意。内蔵カメラは、画面上の任意の部分を指で囲って「カメラ」(または「camera」)と書き込むことで起動し、撮影した写真をシールとしてノートに貼ることが可能だ。
さらに、手書きの文字やイラストをシールにしたり、ネット上からシールアプリをダウンロードして機能を追加することもでき、EvernoteやFacebook、Twitterなどと連携するシールの提供も予定している。
本体にプログラミング言語「MOONBlock」を内蔵しているのも特徴の1つ。この言語は小学生でも使える簡単なもので、enchantMOONのカスタマイズに使うほか、ゲーム開発を学ぶこともできるという。
開発を率いるUEI CEOの清水亮氏は、enchantMOONの開発にあたって手書きというスタイルを重視した理由について「人間は新しいことを考えるときに、必ず手書きで考える。僕もブログはもちろんキーボードで書いているが、そのときにまったく新しいものを作ろうと思うと、まず画用紙や無地のノートを買って考える。手書きじゃないと考えられないことはすごくたくさんある。手書きは、ノスタルジーでも退化でもなく、思考するための道具」と話しており、enchantMOONは、手書きとデジタル、それぞれの利便性が融合した端末に仕上がっている。
OSは、enchantMOONに求められる機能に最適化するために、Android 4.0をベースとする独自OSを開発し実装している。製品設計には、映画監督の樋口真嗣氏と哲学者/思想家の東浩紀氏が関わっており、外観デザインは、イラストレーターの安倍吉俊氏が担当。初回出荷の製品本体にはシリアル番号がレーザー印刷され、特典として専用ペンホルダー付き本牛革ストラップが付属する。
なお同社は、4月23日19時から品川区西五反田のゲンロンカフェで、enchantMOONのタッチ&トライイベント「enchantMOON Night」の開催を予定している。
CPU | AllWinner A10 1.2GHz |
---|---|
OS | MOONPhase |
ディスプレイ | 8インチWSXGA(1024x768)フルカラーディスプレイ |
入力方式 | 静電容量タッチパネル + アクティブ式デジタイザーペン |
ヒープメモリ | 1.0GB DDR3 |
ストレージ | 16Gバイト |
通信方式 | Wi-Fi (802.11b/g/n) |
カメラ | アウトカメラとインカメラ |
バッテリー | 5000mAh/3.7V |
付属品 | 専用USBケーブル、専用ペンホルダー付きストラップ(初回出荷限定) |
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.