UEIが開発中の新型タブレット「enchantMOON」とは2013 International CES

» 2013年01月15日 07時56分 公開
[田中聡,ITmedia]

 ユビキタスエンターテインメント(UEI)が、CESで新型タブレット「enchantMOON」を展示しており、多くの来場者から注目を集めていた。enchantMOONは、iPadやNexus 7など、既存のOSを採用したタブレットとは異なる位置づけのデバイス。OSはAndroidベースだが、ユビキタスエンターテインメントが開発した独自OSを採用している。

 enchantMOONの基本操作は「メモ」だ。専用のデジタイザーペンが同梱されており、筆圧感知機能を持ったこのペンを使うことで、スムーズに文字やイラストを書(描)けるという。タッチパネルは静電容量式を採用しており、指先で書くこともできる。

photophoto 「enchantMOON」。デジタイザーペンをセットで提供する(写真=左)。専用のデジタイザーペン(写真=右)

 UIは非常にシンプル。電源を入れると、すぐにメモを記入できる画面が現れる。ここに文字を書いて周りを丸く囲うと、「Web」「Note」「Link」という3つのサブメニューが現れる。Webを選ぶとその言葉をGoogleなどで検索でき、Noteを選ぶとメモとして保存できる。Webサイトで見つけた画像の周りを囲うとトリミングされ、Noteに貼り付けたりもできる。ユニークなのがLinkで、これを選ぶと、ハイパーテキストとしてほかのノートにリンクされる。こうしたページ同士を結び付けたものは、HTMLベースのコンテンツとしてほかの端末からも閲覧できる。

photophotophoto 紙に書くのと同じような感覚で文字や図表などを書(描)ける(写真=左)。書いたものの周りを丸く囲うと、「Web」「Note」「Link」のサブメニューが現れる(写真=中)。作成したメモ一覧(写真=右)

 enchantMOONはAndroidベースではあるがAndroid向けのアプリは利用できず、メーラーも用意されない。ただし、HTML5/JavaScriptベースのゲームエンジン「enchant.js」を使ってユーザーが開発した、アプリやゲームを入手できるマーケットのようなものはUEI側が用意する予定。

 ディスプレイサイズは約8インチ。ディスプレイをやや浮かせて固定できるハンドルを搭載しているので、デスクに置いて文字を書きやすい。また(ペンを持つもう一方の手で)ハンドルを握っていれば、デスクに置かなくても入力しやすい。持ち運んでの用途も考えてネックストラップも備えている。カメラはディスプレイ面と側面(ハンドル側)にそれぞれ1つずつ搭載している。背面にないのが不思議だが、側面のカメラを使うことで、撮影のたびに端末の向きを変えずに済む(メモ書きスタイルのまま撮影できる)。3GやLTEなどキャリアの通信機能は内蔵せず、インターネットへのアクセスはWi-Fiから行う。

photophoto ハンドルのヒンジを調節すれば、このように縦向きに立つ(写真=左)。充電や外部機器と接続するための端子(写真=右)
photophoto 側面のカメラ(写真=左)とディスプレイ側のカメラ(写真=右)

 この新しいメモ型のUIを、AndroidやiOS向けのアプリに取り入れて提供する方法もあると思うが、説明員によると、デバイスから作ることに意味があるのだという。アプリのみだとデバイスの制約があり、ペン入力の精度を確保できない(Androidは端末の数が多いのでなおさら)ので、デバイスとソフトウェアの両方を作り込む必要があった。専用のデジタイザーペンも、enchantMOON向けに作り込んでいるからこそ、すらすら書けるのだそうだ。

 enchantMOONは既存のタブレットに比べ、情報をインプットすることよりも「メモを残す」「コンテンツを作る」といった、アウトプットする側面が強いデバイスと言える。UEIは実際に商品化の準備を進めており、2013年に春ごろに発売する予定だ。価格は未定。enchantMOONのさらに詳しい情報を知りたい方は、UEI 清水亮社長のブログ(外部リンク)を参考にしてほしい。CESでの反響や専用デバイスを採用した理由などが語られている。

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