売り上げを手入力する場合、マネーフォワード 確定申告は「売掛」にチェックを入れ、得意先をプルダウンから選び、金額と日付を入力する。freeeは、勘定科目のプルダウンから「売上高」を選択し、摘要タグに得意先を入力する。社名を打ち込むと登録済みの得意先が選択肢として表示される方式だ。
筆者の場合、ネットバンキングを使っていない法人(個人事業主)口座では、売り上げの入金も手入力となる。だが、個人口座のようにネットバンキングを利用していれば、入金は自動的に取り込まれているはずだ。
物販などのように請求どおりの金額が入金されていれば問題はない。だが、原稿料のように源泉徴収されていたり、振込手数料が引かれて入金された場合は、手入力しなければならない。このあたりの処理はどちらも分かりにくい印象で、ヘルプで確認しないと記帳するのは難しいだろう。
源泉徴収、振込手数料が引かれる人はこのあたりの処理が自分ができるかどうかを、契約前にチェックしたい。残念ながら現状ではこのように自動化されていない処理がそこそこ存在する。
ツカエル青色申告+確定申告14や、やよいの青色申告14といったパッケージソフトのレビューでは、コピー&ペーストを駆使して「1年分のガソリンの領収書をまとめて簡単に入力する方法」を紹介した。
クラウド型の場合、ガソリンであればカードで支払うことで自動化できるだろう。だが、ガソリン以外にも複数の同じ仕訳を手入力したいケースもある。その場合、コピー&ペーストの技は使えないようだ。
そもそも、クラウド型の青色申告ソフトは、1年分をまとめて処理するよりは、こまめに処理したほうが効率がよさそうな感じがする。
固定資産は、取り引きの記帳と減価償却の処理の2段階となる。前段の取り引きの記帳はどちらのクラウド会計ソフトも普通。減価償却の処理については、freeeでは特に問題を感じなかった。定額法、一括償却、即時償却も問題なく経費計上された。
マネーフォワード 確定申告では、耐用年数の入力時に「耐用年数の入力」を使用とすると、東京都主税局のリンクが表示されるなど、より親切な一面を見せてくれたが、少々不可解な点もあった。償却方法のうち定額法と即時償却は問題なかったが、一括償却(3年で均等割)を選択すると6万円となるはずの償却額がなぜか5000円となった。一括償却をする人は少ないと思われるので、近いうちに修正されるだろう。
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