毎年、人事異動の時期になるとそわそわしたものだ。組織の中でいかに生きるか、下された異動をどう理解するかについて、会社員生活の中で学び、痛感したことを紹介しよう。
この記事は、ブログ「ICHIROYAのブログ」より転載、編集しています。
会社員時代は、人事異動の時期になるとそわそわしたものだ。食事や飲み会でも人事の話が多くなり、その話題一色になったものだ。
たまたまうちの会社でもほんの小さな担当の変更をしたところ、どうやら僕の意図をめぐって何だかんだと話題になっているようだ。そんなこともあり、人事異動に関して思うことを書いてみることにした。
組織の中でいかに生きるか、下された人事をどう理解し納得するかについて、19年の会社員生活で学び、失敗しながら痛感したことを紹介しよう。
人事異動は常に何人かの玉突きを伴う。そして、それぞれが意味を持っている。社内では、その意図を巡ってさまざまな憶測が流れる。やがて、会社の意図している本当の意味は何かということについて、定説のようなものが形成される。
しかし、たいていの場合、それらの意図はどれも正しく、すべての部署、すべての異動対象の人たちにプラスになるよう設計されるのが常だ。つまり、何種類かの「大きな設計図」を重ねあわせて、総計がもっともプラスになるように、人事異動は行われる。
ある人、もしくは自分だけを見て「異動の意味」をいくら考えてみても、その本当の意味は分からない。組織に属する以上、会社が意図している「大きな設計図」は何か、その何種類かの意図を読み取れるようにしたいものだ。
自分の異動に納得いかない場合もあるだろう。偶然、玉突き事故のように動いてしまう場合もあるし、周囲がそれを「左遷」としか見ない場合もあるだろう。
会社員時代、ある1人の異動について何人かが「左遷」と言った。その人が宴席のあとで、しみじみと「チャンスを与えられた」と僕に言ったのを聞いて、そのときはちょっと悲しい気がした。
しかし、その人は見事にその「チャンス」をものにして、勲章を手に、さらに昇進した。明示的な懲罰的異動でないかぎり、その異動の意味は、周囲がどれほど騒ごうが、受けた当人次第である、ということだ。
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