五月病は脳の淡蒼球のせい? 脳をダマしてやる気を出す『のうだま』4つのスイッチを試してみたOYATSU HACKER(1/2 ページ)

仕事をしなきゃいけないのに「どうにもやる気がでない」ということはありませんか? 「でもそれって、あなたの精神がたるんでいるせいではありませんよ」という脳神経学者がいます。

» 2014年05月22日 07時30分 公開
[熊山准OYATSU HACKER]

「OYATSU HACKER」とは

アイデアが欲しいときや仕事を効率的に進めたいときのおやつ活用術“おやつハック”を発信する情報サイト。職場でのおやつのとり入れ方、男性とおやつの関係、やる気を出すおやつ摂取法などを発信していきます。

本記事は「OYATSU HACKER」の記事を一部抜粋・編集して掲載しています。


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 「この仕事やりたくないなー」と悶々(もんもん)としながらずるずる残業。あるいは「1限から出たくないなー」と甘えて朝寝坊。この時期、職場や学校に馴染めなかった人たちが発症しがちな“五月病”の典型例ですが、フレッシャーズならずとも「どうもやる気が出ない」という人は少なくないのでは?

「でもそれ、あなたの精神がたるんでいるせいではありません」

 そう慰めてくれるのは、東京大学大学院薬学系研究科教授の池谷裕二さん。池谷教授によると、そもそも脳というのは飽きっぽい性質を持っていて、どんなに新鮮な体験でもマンネリ化させ面倒くさく感じさせてしまうのだそうです。

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「つまりやる気はなくて当たり前。やる気は出すものではなく、迎えに行くものなのです」

 その具体的な手法をやさしく解説しているのが上大岡トメ氏との共著『のうだま やる気の秘密』(幻冬舎)。同書によると、脳の中枢には淡蒼球(たんそうきゅう)という部位があり、やる気が出ているときはここが活性化するとのこと。ただし、ここは自分の意志では動かせない部位。しかし脳を上手にダマすことで起動させる=やる気を出すことができるというのです!

 というわけで、この原稿を書く気がまったくない筆者が、『のうだま』に書かれてある4つのスイッチを試してみました。

スイッチその1「体を動かす」

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 脳の運動野を活性化することで、淡蒼球にはたらきかける作戦です。やり方は単純、とにかく体を動かすだけです。筆者の場合、普段は自宅でゴロゴロしながらやる気が出るのをじっと待っているのですが、思い切って外に出てみることにしました。

 ちなみに先生によると、面白くなくても、眠くても、口角をあげて笑顔を作ると、自然と楽しい気分になってくるそうです。本当かな、と思いつつ『キッパリ!』(上大岡トメ)のポーズを取る。

 とにかくPCを持って外出しちゃったので、どこかで原稿を1本でも書き上げないと帰宅できない気がしてきました。

スイッチその2「いつもと違うことをする」

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 記憶や空間学習能力に関わる海馬を活性化させて、生きていくための意欲を司る前頭葉とともに活性化させることで、淡蒼球に刺激を与える作戦です。こう書くと難しいのですが、ようはマンネリ化を防ぐために新しい経験をしてみるだけです。今回は、近所だけど一度も通ったことのない路地を歩いてみることにしました。

 すると、「あれ、こんなところに大使館があったんだ」と発見。他にも知らなかったお店や、珍名の表札など、たくさんの気づきがありました。頼まれてもいないのに、企画案もポンポンと思い浮かび……これからネタ出しは散歩しながらやろうかしら。

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