どうせ明日また使うんだから、机の上に出しておこう――。そんな言い訳で片づけないのは間違いのもと。その理由とは。
「企業実務」は、経理・総務・人事部門の抱える課題を解決する月刊誌。仕事を進める上で必要な実務情報や具体的な処理の仕方を正確に、分かりやすく、タイムリーにお届けします。1962年の創刊以来、理論より実践を重んじ、“すぐに役立つ専門誌”として事務部門の業務を全面的にバックアップ。定期購読はこちら。
本記事は、企業実務のコンテンツ「仕事効率アップのカギは片づけにあり」から一部抜粋・編集して掲載しています。
以前コンサルした某社は整理・整頓に取り組み、理想の状態にたどり着きました。
私はこのタイミングで、「ルールを1つつくりましょう」と提案しました。それは、「帰宅時、デスクの上はパソコンと電話のみにする」というものです。
すると若い男性社員がこう言いました。「私は毎晩11時頃まで残業し、翌朝7時には出社します。出したりしまったりする時間がもったいないので、次の日すぐ使うモノは机の上に出しておきたいです」
さて、みなさんに質問です。あなたが「モノをしまう」理由は何ですか?
人によって理由はさまざまでしょうが、私はこう考えています。使ったモノをしまうことで、何らかの力がその人(自分)に宿るから、と。それを私は“リセットの力“と呼んでいます。
その男性社員に私はこう言いました。
「帰宅後、お風呂に入ったり歯を磨きませんか? 布団に入って寝ませんか? その後に体や気分がスッキリしませんか?」
これらは誰もが毎日行う、ある意味、体と心を元の状態にしまう(戻す)行為です。「しまう」は漢字で「終う」とも表現できるように、物事を終わらせる意味もあります。いったんゼロの状態に戻すことで、不思議と力が湧いてくるのです。
入浴や歯磨きをしなければ汚れが蓄積されていくので気分が悪いですし、睡眠不足では力が出てこない。それは誰もが経験上、分かっていることです。
雑然としたデスクにせず、そのつどモノを定位置にしまう、その行為が、あなたに「今日も仕事を頑張るぞ!」という力を与えてくれます。リセットの力をちょっと信じて、「モノを出したら元の場所にしまう」を習慣にしてみませんか?
日本初の片付け士。「“片付け”を通じて人生を変える」をコンセプトに、経営者や企業向けのコンサルティングや研修を行っている。著書にベストセラー『たった1分で人生が変わる片づけの習慣』(中経出版)ほか。スッキリ・ラボ
マンガ・プロダクション アウチ!代表。マンガ冊子、マンガパンフレット、マンガチラシなど紙・Web問わず広告・宣伝のためのマンガ企画・制作を行なっている。マンガプロダクション アウチ!
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