「ジョギング専用ミュージック」に“引っ張られて”走ってみる:“もう挫折しない”健康管理
みなさんは、ジョギングをするとき音楽を聴く派ですか? 普段何気なくチョイスしている音楽を変えるだけで、「あなたのジョギングも変わる」かもしれません。
みなさんは、ジョギングをするとき音楽を聴く派ですか? それとも聴かない派ですか? 公道を走ることの多い私は、事故防止のため意図的に聴かないようにしています。しかし、今年からフィットネスジムも併用し始めており、「ジムの中なら事故の心配もないし、音楽を聴きながら走ってみようかな」と考えていました。
そこで見つけたのが、「EXERMUSIC(エクサミュージック)」というジョギング支援音楽サイト(参考記事)。携帯音楽プレーヤーで聴くランニング専用の音楽データで、業務用カラオケで有名なJOYSOUNDが提供する有料サービスです。サイト上に無料版があったので、ダウンロードして試してみました。
第一印象は期待はずれ
ダウンロードしたのは、「クラシック」と「邦楽ポップス」の2タイプ。それぞれ長さは15分です。iTunesで再生してみると、終始インストルメンタル調で歌詞はありません。リズミカルでポップなメロディーが流れてくるのですが、早送りで聴いているような違和感があります。正直、第一印象は、「なんだ、このせわしないリズムは……」と、期待はずれ。平常時に聴くと、とても曲として楽しめる代物ではありません。ちなみに、曲目は以下の通り。
クラシック
- 『歓喜の歌(交響曲第9番)』
- 『行進曲「威風堂々」作品39第1番ニ長調』
- 『アメイジンググレース』
ポップス
- 『ガッツだぜ!!』(ウルフルズ)
- 『負けないで』(ZARD)
- 『Runner』(爆風スランプ)
走りながら聴くとまるで別物?
次に、スポーツジムのトレッドミル(ベルトの上を走るマシン)を使いながら試してみました。私はいつも30分走るので、前半15分をクラシック版、後半15分をポップス版としてみました。
走る前は、「いくらスピーディーに編曲してあるとはいえ、クラシックを聞きながらジョギングなんて、(遅すぎて)リズムが乱されるのではないか」と危惧していました。ところが、100メートルも走らないうちに、全く問題のないことに気づきます。
やはり走るスピードにあわせて、音楽がチューニングされているのでしょう。地を蹴るステップに曲のテンポが心地よくマッチして、非常に驚きました。平常時にはせわしなくて不快だったメロディーが、脈の上がった運動時にはちょうどよいスピードに感じるのですから不思議です。この感覚は、クラシック、ポップスどちらでも同じように味わえ、30分があっという間に過ぎ去ってしまいました。
歌詞もなく、アップテンポで、曲の切れ目のないメドレー調がなぜ走りやすかったのか。理由を考えてみました。
歌詞がない=運動に集中できる
走る前には気になっていた点なのですが、実際に走ってみると歌詞がないのはむしろいいです。歌詞があると、どうしても無意識に言葉の意味を追わされてしまいます(邦楽ならなおさら)。歌詞がないことで、頭を空っぽにして曲に身をゆだねることができ、すべてのエネルギーを走りに集中させられます。
“聴くのではなく、感じる”とでも言えばいいでしょうか。精神的に疲れないためラクなのです。普通の音楽を聴きながら走るのが「退屈を紛らわすために、走りながら聴く」のだとすると、エクサミュージックは、「音とリズムを利用し、すべての意識を運動だけに集中させるサポート音源」なのだと思います。
早すぎるリズム=ちょうどいい
平常時は早送りに聞こえてしまうアップテンポなリズムが、走りながらだと足の運びと腕の振りに、驚くほどマッチします。正確に言うと、走りながらでも、ほんの少しだけ曲のほうが早い感覚があるのですが、そのおかげで音楽のペースに自分が引っ張ってもらえるような感覚があります。「曲に遅れないように、一生懸命追いかけなくちゃ!」という気分にさせてくれるのですね。ためしに普通のロック(歌詞のある通常の曲)を聴いたのですが、スローモーすぎてかったるく、むしろ走りのジャマになってしまいました。
曲に切れ目がない=ペースダウンしない
メドレーだと、ノリのよいサビ(いわゆる気持ちが高揚するオイシイ部分)からいきなり始まり、それが繰り返されては次の曲のサビにジャンプしていくので、ダレてしまうポイントがありません。“音楽が息つくヒマを与えてくれない”ことが、集中力をキープするために一役買っています。
通常の曲をまるまる再生する方法だと、イントロやエンディング、曲と曲の間の空白時間が発生し、「ええい、さっさと始まらんか。こっちは忙しいんだ」とイライラの原因になり、心のブレーキになります。この問題は、いくらノリのよい曲を集めても、もしくは歌詞のないカラオケソングだけを集めても、解決しません。歌詞がなく、早いテンポで、かつメドレーになっているという三拍子がそろって、はじめて効果を発揮するのでしょう。
私は、音楽を聴かずに走っていた今までは、正直なところ、「疲れたなあ」とか、「まだ終わらないかな……」と思いながら走っていたものでした。でも、今回エクサミュージックで走ってみて、時間が経つのが早く感じられ、なにより気持ちよく走れました。これはオススメです。私はこれからスポーツジムで走る際、必ずiPodを持参することにしました。皆さんも、とりあえず次回のジョギングで試してみては?
関連記事
- “もう挫折しない”健康管理 一覧
- 150円でおいしくダイエット――いいことずくめの“パスタ弁当”
以前、タンブラーをコーンフレーク専用弁当箱として使うワザをご紹介しました。今回はお弁当編第2弾。経済的で味もおいしく、カロリーも低めの「パスタ弁当」です。 - たった1日で大きな効果と達成感を得るエクササイズ
これまでは、挫折しないジョギングコースの作り方や運動記録の取り方についてご紹介してきました。しかし、ジョギングなどの運動は達成感を味わうまでにけっこうな時間がかかるもの。今回紹介するエクササイズなら“たった1日”で大きな達成感を得られますよ。 - バーチャルトリップで“日本縦断”――楽しみながら運動記録を取る
みなさんは、日々のエクササイズの記録管理をしていますか? 運動直後は疲れていますし、面倒だなと感じるかもしれません。そんなときは記録管理そのものにエンターテイメント性を持たせて、楽しんで記録してしまいましょう。 - 節約しつつダイエット! 1分で用意できる「タンブラー弁当」のススメ
最近は弁当持参のサラリーマンやOLの方が増えているそうですね。私も節約&ダイエットのために弁当を持参しているのですが、忙しい朝に弁当を用意せねばならないのはちと大変。そんなときには、1分で用意できる「タンブラー弁当」がオススメです。 - 「ロッキーを見る→走りたくなる」の法則をジョギングに利用する
ジョギングコースを作り、防寒ウェアもそろえたけれど、どうしても帰宅後に走る気が起きない――そんなときは、“仕組み化”して習慣を作ってしまいましょう。名付けて、映画“「ロッキー」の法則”です。 - 冬の夜でも挫折しない! 快適ジョギングのための着こなし術
挫折しないジョギングコースを作れたら、いよいよ実際に走ってみましょう。寒い冬の夜でも温かさをキープしつつ、快適に走るための着こなし術をご紹介します。 - 「今日は10周しよう!」なんて思ってませんか? サボらないジョギングコースを作るコツ
「ジョギングコースの形や大きさが、走りに関係あるの?」と首をかしげた方も多いでしょうが、実は大いに関係アリ、なのです。三日坊主にならず、サボりにくいジョギングコースを作る、2つのコツをご紹介します。 - ジョギングを始めるコツは「先にジョギングコースを作る」こと
ジョギングを始めたいと思ったら、まずはジョギングコースを作ってみましょう。作ると、不思議とそこを走りたくなるものです。ジョギングコース作成には地図サイトを使うと便利ですよ。 - Excelで体重管理、あなたは続きましたか?
「体重と体脂肪率の記録なんて、量った数字を記録するだけでしょ? コツなんて必要ないのでは」と思われた方。貴方は人間の面倒くさがりな習性を軽視しています。今回は、「ケータイを使って体重記録を簡便化するコツ」をご説明しましょう。 - 体重計は脱衣所に置くな! 体重測定を習慣化する3つのコツ
健康維持のためには、自分の体重と体脂肪率を継続的に把握することが基本中の基本。今回は「体重測定を習慣化する3つのコツ」をご紹介します。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.