コピー機感覚で書類を機械翻訳、レイアウトは維持したまま――富士ゼロックス:日・英・中・韓の4カ国語に対応
富士ゼロックスは11月5日、複合機でスキャンした書類のレイアウトを維持したまま機械翻訳する法人向けクラウドサービス「スキャン翻訳サービス」を開始した。日、英、中(簡体字、繁体字)、韓の4言語に対応する。
富士ゼロックスは11月5日、複合機でスキャンした書類のレイアウトを維持したまま機械翻訳する法人向けクラウドサービス「スキャン翻訳サービス」を開始した。日、英、中(簡体字、繁体字)、韓の4言語に対応する。
本サービスの最大の特徴は、図や画像のレイアウトを崩すことなく、コピー感覚で翻訳ができること。翻訳方法も原文を訳文に置き換える「置き換え翻訳」、原文に訳文を併記する「ルビ風翻訳」、単語単位を訳文のルビを振る「単語訳」が選べる。翻訳速度はA4サイズ1ページ当たりでおよそ1分で、翻訳が完了するとメールで通知する。
あくまでも機械翻訳なので、富士ゼロックスでは「この外国語文書に何が書かれているのか」をざっくりと把握したり、母国語が異なる社員同士のコミュニケーションを円滑にしたりするのに役立つとしている。
翻訳精度を上げるユーザー辞書
翻訳エンジンがクラウド側にあることで、今後の翻訳精度のアップデートも期待できる。また、英語については政治・経済、芸術、医学など9つの専門辞書を標準で搭載する。
さらに、社内用語や業界用語などはユーザー辞書を作成して対応可能。ユーザー辞書は最大800個(1辞書当たり2万単語まで対応)まで登録できるだけでなく、ほかのユーザーが作成した辞書を共有することも可能だ。既存の辞書ファイル(CSV形式)を取り込むこともできる。
このほか、PDFやDocuWorks形式で保存された電子文書をPCから直接スキャン翻訳サービスにアップロードし、翻訳ファイルをダウンロードすることも可能だ(対応WebブラウザはWindows版のInternet Expolorer 8/9のみ)。さらに、iOS 5を搭載したiPad/iPad2/新しいiPad/iPhone 4/iPhone 4Sから翻訳結果を閲覧できる。
なお、スキャン時にはユーザーごとのパスワード認証が要求される。また、翻訳結果を印刷したりダウンロードしたりできるのは、スキャンを実施したユーザーのみなので、「日本人社員のAさんがスキャンして日本語から韓国語に変換した書類を、韓国人社員のBさんがクラウドサーバ上から直接ダウンロードする」といった使い方はできない。
価格は月額1万500円(10ユーザー/同時翻訳処理数1件)から47万2500円(1000ユーザー/同時翻訳処理数30件)。クラウドサーバとの通信にはSSLを使い、翻訳結果保持期間は7日間。対応複合機は別表のとおり。
スキャン翻訳サービス対応複合機
ApeosProt-IV C2270/C3370/C4470/C5570
ApeosProt-IV C2275/C3375/C4475/C5575
DocuCentre-IV C2275/C3375/C4475/C5575
標準価格 | ユーザー数 | 同時翻訳処理数 |
---|---|---|
1万500円 | 10ユーザー | 1 |
1万8900円 | 20ユーザー | 1 |
2万5200円 | 30ユーザー | 1 |
4万4100円 | 60ユーザー | 2 |
6万3000円 | 100ユーザー | 3 |
17万3250円 | 300ユーザー | 9 |
26万2500円 | 500ユーザー | 15 |
47万2500円 | 1000ユーザー | 30 |
関連記事
- 富士ゼロックスの新型複合機、人感センサーで3.9秒の高速復帰
富士ゼロックスは、ネットワーク対応カラー複合機「ApeosPort-IV C」「DocuCentre-IV C」シリーズ9機と、モノクロ複合機「ApeosPort-IV」「DocuCentre-IV」シリーズ4機の計13機種を12月12日から順次発売する。スリープモードから3.9秒で復旧する機能などを搭載した。 - 図面の変更個所を複合機で判別――富士ゼロックス
富士ゼロックスは、建設業や製造業で扱う図面のチェックを短時間でできる「図面差分検出ボックス」を12月19日に発売する。ネットワーク対応複合機ApeosPortシリーズとの連携製品で、価格は60万円。 - 複合機でオフィスのECO度をチェック――富士ゼロックス、環境負荷監視システム開発
富士ゼロックスは1月20日、複合機の操作パネルで従業員の個別のCO2排出量を確認できる「SE-BizObjects 環境負荷監視システム 1.0」の提供を開始。管理者が照明やPCなどの電力情報をシステムに入力することで、オフィス全体のCO2排出量も併せて算出可能だ。 - 富士ゼロックスも専用紙方式のデジタルペン、0.1ミリ間隔のドットで新聞サイズの文字も認識
富士ゼロックスは、専用紙方式のデジタルペン「Denshi-Pen」を発売する。0.1ミリ間隔で0.1ミリのドットをレイアウト。新聞程度(5ミリ四方)の文字サイズであれば読み取れるという。 - SkyDeskの名刺管理アプリ「Cards」にAndroid版
富士ゼロックスは、ビジネスコミュニケーションツール「SkyDesk」の名刺管理機能に特化したAndroid版アプリ「Cards」の提供を開始した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.