注釈が多い書類で見落としを防ぎたい――そんなときは「引き出し線付で一覧表示」に:ビジネスの悩みを解決するPDFドリル
PDFは、紙の書類と同じように気になるところに注釈を付けることができる。しかし、表示方法が紙とは異なるため、慣れるまでは見落としなどを不安に思うこともあるだろう。そんな時は設定を変えて、紙と同じような見栄えにすると便利だ。
PDFで便利な機能の1つで挙げられるのが注釈機能。他の部署などから回ってきた書類に加筆や修正を依頼する際、印刷することなくそのままAdobe ReaderやAcrobatを使って画面上で書き込めるので、わざわざ印刷する必要もなく、ペーパーレスで手軽に送信や返信が行える。書類に記載されているテキストの一部を差し替える場合も、別紙に分けずに直接記入できるので、差し替える側にとってコピペしやすいのもメリットだろう。
もっとも、注釈機能は画面上で非表示にすることもできるため、見落としを不安に思う人もいることだろう。こうした場合、注釈のリスト表示機能を活用することで、非表示になっている注釈であっても確実にチェックできる。
次に「注釈のリスト」の表示方法。「Adobe Acrobat XI」で注釈のリストを表示するには、「表示」→「注釈」→「注釈」と選択して注釈パネルウィンドウを開けばよい。PDF内に書き込まれているすべての注釈が一覧形式で表示されるので、これを順番に確認していけば、見落としも発生しないというわけだ。修正を反映した時点でチェックを入れて見分けがつくようにしたり、ステータスを切り替えながら作業を進めることも可能だ。
もう1つ、「注釈の一覧を作成」機能の1つである注釈の書き出し機能を使うのもおすすめだ。この機能を使えば、紙の余白に書き込んだかのようなレイアウトで注釈を表示できるので、これまで紙ベースで作業をしていたのと似た感覚で、注釈がきちんと反映できたかどうかのチェックができる。
使い方は、「注釈の一覧を作成」を選択して表示される画面で「レイアウトを選択」にある「コネクタラインを含む文書と注釈を1つのページに表示」を選ぶ。元の書類に対して注釈が引き出し線つきで書き出されるので、これを見ながら注釈がきちんと反映されているか確認するとよい。このほかにも、文書と注釈を別々のページで表示するなどいくつかの表示方法が用意されているので、どれが自分にとって使い勝手がよいか、試してみるとよいだろう。
連載「ビジネスの悩みを解決するPDFドリル」とは
ビジネスの各シーンで利用するPDFファイル。このドリルを練習して、PDFを上手に活用できれば業務効率が向上し、コストの削減ができるはず! さらに、ビジネスのいろいろな問題も解決できるかもしれませんよ。
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