無料プランも出たLINE@、お店トークでお客さんともっと身近に(2/2 ページ)
国内5000万LINEユーザー向けにクーポンやお得情報を配信して集客アップ――それを可能にするLINE@がバージョンアップした。無料プランを設けたほか、ユーザーとの双方向のやりとりを可能にした。その背景や狙いを聞いた。
LINEの外から検索可能なスマホ版ホームページの作成
LINE@で情報を発信するなら、ブロックにつながる頻繁なメッセージ配信をするのではなく、ホームやタイムラインを利用するのが効果的だ。Facebookへの投稿のようにお店の今の様子などはそちらで、というわけだが、LINE=リアルタイムメッセージの一斉発信、というイメージが強い中、これらの機能は必ずしも定着しているとは言えない。
「LINEからLINE@アカウントを検索できるのですが、探し当てたお店がどんなお店なのか、なかなか分かりにくいという声も挙がっていました。そこで、ご用意したのが『お店ページ』です」(長福氏)
LINEお店ページ掲載可能項目例
- お問い合わせ
- LINE電話
- 友だち追加
- イメージ画像
- 店舗名
- 住所、電話番号、URL
- 営業時間、予約時間 など
LINE@の「お店ページ」は、スマホに最適化された店舗のサイトを簡単に作成し、公開できる。Webブラウザでも見られるので、GoogleやYahoo!などからの検索流入も期待できるという。こういったスマホ最適化サイトの作成などは業者に依頼すると数万円〜数10万円かかるものだが、LINE@にアカウントを開設していれば無料プランでもこの機能が利用できる。「お店探しはLINE@で」をスタンダードにしたいという狙いがうかがえる。
出澤氏も「“ホーム・タイムライン”という用語では、一般的な“ホームページ”と混同しがちで、少し分かりにくかったかもしれない、という反省があります。今後は、ホームページ機能を持たせたお店ページで基本情報を掲載、メッセージで一斉配信が望ましいセール情報などを配信、タイムラインでブログのようなこまめな情報更新、といった具合に使い分けていただければと思います」と話す。
ECサイトへの直接誘導が可能に
それ以外にも、これまではNGだったECサイトへのメッセージからの直接リンクも解禁された。あくまで実店舗のあることがLINE@の加入要件だが、セール情報をメッセージで送信した際、来店を促すだけでなく、自店のECサイトへのリンクも張れるため、来店する時間のない忙しい顧客に対してもアピールする余地が増えたということになる。
「あくまでO2O(オンライン・ツー・オフライン)がLINE@の基本コンセプトですが、お店側、顧客側がLINE@をご利用いただく際のメリットを考慮して、対応させていただきました」と長福氏(なお、こうなってくると、LINEが現在個人や限られた法人向けで試験的に始めているLINE MALLとの連携も気になるところだが、春以降とされる一般企業への開放がまだ始まっていないこともあり、これについては未定だという)。
また、求人情報の掲載も可能になったが、会員登録やメルマガ登録などへのリンクを配信することは引き続きNGなので注意する必要がある。
LINEでは引き続き、LINE@について各地でのセミナー、説明会を開催する。また、初心者オーナー向けの「LINE@カレッジ」も開催中だ。こういった場を利用して、LINEの特性を生かした顧客との新たなコミュニケーションの図り方を知り、販売の促進に繋げるにはどうしたらよいか、直接ノウハウを学ぶのも良いだろう。
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