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» 2005年07月13日 03時58分 公開

裾野が広がるモバイルコンテンツビジネス──モバイル・コンテンツ・フォーラムキーマンが語るワイヤレス業界のこれから(2/4 ページ)

[神尾寿,ITmedia]

多くの著作権を扱える企業が伸びる

ITmedia リッチコンテンツの分野はいかがでしょうか。こちらも扱える情報量の増加が追い風になりそうですが。

岸原 コンテンツの方は、(3Gの恩恵を受ける上で)少しハードルがあります。2G時代の表現能力が低い段階では著作権の問題があまり大きくなかったのですが、3G時代は表現力があがりましたから、権利処理の重要性が増しました。これは音楽分野で顕著ですね。

ITmedia 確かに着信メロディは曲部分の権利処理だけですみましたが、着うたや着うたフルでは著作隣接権まで処理しなければならなくなりましたね。

岸原 3Gで表現力が上がれば、当然ながら権利処理の扱いが増えますから、ここが新たなコンテンツ産業の鍵になります。今後は多くの著作権を扱える企業が伸びていくでしょう。

ITmedia 音楽コンテンツに関しては「着うた」や「着うたフル」で、著作権や著作隣接権の扱いに強いレコード会社直営のコンテンツプロバイダーが一気に伸びました。従来のコンテンツ市場との逆転現象のようなものが今後も起きると言うことでしょうか。

岸原 音楽配信に限れば、レコード会社と結びつきの強いプレーヤーだけが伸びたのは過渡期的な状況ではないかと考えています。レコード会社はパッケージ販売がビジネスの主体で、コンテンツ流通の一環として着うたなど音楽配信を位置づけている。しかし一方で、音楽配信だけならば、パッケージ販売にならない規模の音楽コンテンツもビジネス化できます。パッケージにとらわれないという考え方で、モバイルコンテンツ専業企業の独自コンテンツが生まれてくれば、状況に再び変化が訪れると思います。

ITmedia パッケージコンテンツをリユースするのではない、新しいモデルということですか。

岸原 これは音楽に限った話ではないのです。書籍やアニメといった分野でも、現在の「リッチ化」の流れというのは、従来からあるパッケージ流通のメインストリームの中に新たに生まれた分野という位置づけです。しかし、この(パッケージを前提とした)モデルではある程度の市場規模が見込めないコンテンツは、デビューさせてもらえない。

 しかし、携帯電話はチャネル機能とメディア機能が1つになっています。今までは表現力が乏しかったが、それも急速に向上しています。今までのパッケージ流通主体のリッチコンテンツ分野だけでなく、(モバイルコンテンツ企業の発想で)新しいコンテンツ流通の仕組みを作ることは十分に可能でしょう。

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