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» 2005年10月06日 22時39分 公開

「ドコモは本当にマーケティングが下手」短期集中連載・夏野さんに聞いてみよう(2/2 ページ)

[杉浦正武,ITmedia]
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 FOMAシリーズの中で初めて市場でヒットし、ドコモの戦略上のブレイクスルーとなった900iシリーズについて、夏野氏は「意図的に『900iではドラクエ・FFができる』とアピールした」と話す。

 FOMAの900iシリーズではスクウェア・エニックスの人気ゲームである「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」といったタイトルが移植され、注目を集めた(2003年9月25日の記事参照)。同時期にはFOMAが電池寿命やエリアカバー率の面でPDC並の通信品質を実現しつつあったという技術的側面もあったが、こうした人気ゲームソフトが900iシリーズのヒットに貢献したことは間違いない。

 「ドラクエやFF自体は、PDCでも無理をすればできたかもしれない。ただFOMAとしてドラクエ、FFがプレイできる端末を出そうと考えた。900iシリーズで技術開発陣に要求したことは、ただ1つだけ。『ドラクエが動くようにしてくれ』ということだった」

 ドコモでは通常、技術開発陣に仕様を依頼する場合は「CPUのスペックはこれだけで、メモリは何十メガバイトのものを積んで……」と注文をつけるものだ、と夏野氏。しかしそうではなく“次期FOMAではドラクエができます”とアピールするマーケティング戦略をとりたいがために、その一点に絞ったのだとした。

 「往々にして携帯業界は、通信速度のスピードを追い求める傾向がある。マスコミにしても、そういう話が大好きだ。それは1つの指標ではあるが、そればかりが重要なわけではない」

「ドコモは料金が高い」は必ずしも悪影響をもたらさない?

  夏野氏は、一般に業界の最大手を追いかける立場にある企業のほうがマーケティング戦略上、過激なメッセージを出しやすいものだと話す。2番手以降は、例えば料金面にしても“ドコモよりこれだけ安い”とアピールすることで、ユーザーの獲得を狙う。「ユーザーは、だまされないようにしてほしい」

 ただし、料金が高いというイメージは必ずしもドコモに悪いほうに作用するわけではない、とも付け加える。「料金が高いというイメージが、ドコモの信頼感につながったりする。これは微妙なところだ」

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