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» 2005年10月18日 16時28分 公開

期待できそうな「中国のケータイナビ」 神尾寿の時事日想:

日本の携帯電話関連事業は今後、端末だけでなくコンテンツやサービスでも、事業のグローバル化を必ず求められるようになる。携帯を利用したカーナビサービスは、中国での好例になるのではないだろうか。

[神尾寿,ITmedia]

 10月18日、ナビタイムジャパンが中国のCDMAキャリアChina Unicomに自動車用ナビゲーションサービス「Voice Navi」を提供すると発表した(10月18日の記事参照)

 この中国向けケータイナビ、筆者は率直に市場性があると感じた。周知の通り、中国はモータリゼーションのまっただ中にあり、しかも過去の自動車先進国のどこよりも急進的だ。自動車そのものだけでなく、自動車関連のハイテク装備・サービスへのニーズも旺盛なのだ。

 筆者は先週、トヨタ自動車幹部の方々と講演会で一緒になり、昼食を共にしたのだが、その席でも中国市場の“ハイテク渇望ぶり”についてのエピソードを聞くことができた。トヨタは中国向けにクラウンを投入しているのだが、「(オプションの)カーナビ装着率は8割を超える。ものすごいニーズがある」(友山茂樹・トヨタ自動車e-TOYOTA部部長)という。

 むろん、クラウンは中国市場では富裕層向けの高級車であり、その点が有利に働いているのは事実だ。だが、クルマだけでなく、ケータイに対する中国ユーザーの「ハイテク渇望」を考えれば、普及価格帯のクルマではGPS携帯電話を使った「ケータイナビ」が受け入れられる可能性は大いにあると思う。

 今さら言うまでもないが、今後、日本の携帯電話産業は海外市場を視野に入れていく必要がある。これは携帯電話という完成品だけでなく、デバイスやサービス、コンテンツもしかりである。その際に各地域市場に合わせた戦略と展開が必要になるが、自動車産業の例を見るかぎり、中国やタイなどのアジア諸国は、そのメンタリティにおいて日本のアーリーアダプター層に近い部分がある。商品企画次第で、コンテンツやサービスのグローバル化も図れそうだ。

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