12月1日、三井住友カードはおサイフケータイによるクレジット決済サービス「三井住友カードiD」のサービス提供を開始した。iDはドコモが提供する、おサイフケータイを利用したクレジット決済サービスのブランド名で(11月8日の記事参照)、複数のクレジットカード(現在は2枚)を1つのiアプリの中に収めて利用できる(11月8日の記事参照)。iDの第1弾が、三井住友カードiDということになる。
同日、ビックカメラ有楽町店ではオープニングセレモニーが行われ、NTTドコモマルチメディアサービス部長夏野剛氏が来賓として登場。「クレジットカード業界については我々が新規参入。三井住友カードさんと一緒に頑張っていきたい。これからは“携帯でクレジット”が普通になる」と、iDスタートへの意気込みを語った。また、タレントの中山エミリさんが、iD利用者第1号となり、実際におサイフケータイを使ってビックカメラで買い物を行った。
ドコモでは、iDが利用できる店舗を1年間で10万店まで増やす予定。将来的にはSuica電子マネーと読み取り機が共通化される方針も決まっている。ビックカメラやヨドバシカメラなどの家電量販店を始め、am/pm、ドンキホーテ、Y'sマート、旭屋書店、紀伊國屋書店、タワーレコード、三越、TSUTAYA、牛角、白木屋などで利用できるようになる(11月8日の記事参照)。
おサイフケータイを利用したクレジットカード決済方法としては、他に「QUICPay」などがある(10月25日の記事参照)。QUICPayは、JCBを中心とするクレジットカード会社10社、KDDI、ボーダフォン、JTBなどが参加する「モバイル決済推進協議会」が推奨する方針で、iDとの互換性はない。
ドコモの夏野氏は「こういう取り組みには時間がかかるものだが、三井住友さんは非常にスピーディだった。今後はどんどん使える店舗を増やしていく。(携帯を使ったクレジットカード決済には)ほかにも方式があるが、我々は使える店舗数でぶっちぎる」と話した。
ドコモではiDブランドを他のクレジットカード事業者でも採用するよう呼びかけており、三井住友カード以外のクレジットカード会社も、2006年以降iDに参加する見込みだ。
iDは、フェリカネットワークスが定める「モバイルFeliCa金融サービス基本仕様」に則っており、1つのアプリに2枚までのクレジットカードを収められる(10月26日の記事参照)。iDを導入するクレジットカード会社が増えた場合に備え「来年の903iシリーズ以降、容量を拡大し、(収められるカードの枚数を)増やしていく可能性がある。また、今後出る(おサイフケータイ対応)機種では、iDアプリを全機種に入れていく」(夏野氏)とした。
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