RFIDを活用した情報サービスの実証実験が「TSUTAYA新橋店」(東京都港区)で行われた。DVDやコミックなどにICタグを取り付け、専用端末で詳細情報を取得するシステムや、RFIDを活用したCDの予約システムなどを構築し、実用性を検証した。
日本レコード協会と、出版流通関連の業界団体・日本出版インフラセンターが経済産業省の委託を受けて実施した。日本出版インフラセンター広報担当の講談社の永井祥一氏は「出版業界もレコード業界も厳しい状態。新しい取り組みを行うことで、業界の垣根を越えたメディアコンテンツ振興につなげたい」と狙いを語った。
実験では、RFIDリーダーを内蔵した台にコミックを置くと、コミックの詳細情報に加え、関連するDVDの情報も画面に表示するシステムや、RFIDリーダー内蔵の本棚からDVDを取り出すと、関連する書籍のありかを画面上に表示するシステムなど、メディアをまたがったリコメンドシステムを構築・運用した。
RFIDリーダーを埋め込んだ「電波ポスター」を使い、CDを手軽に予約できるシステムも実験した。電波ポスターに希望のCDのジャケットを近づけると、ジャケットのICタグをポスターが検知。その後、ユーザーのIDカードをポスターにかざせば、ユーザーの携帯電話にCD予約用のURLが送られてくる仕組みだ。
携帯電話を使った実験も行った。商品に添付したICタグにURL情報を格納しておき、リーダーで読み取って赤外線通信やBluetoothで携帯電話に送信する。携帯からURLにアクセスすれば、商品の詳細情報を得られる。
TSUTAYAでの実験は21日まで。同様な実験は「新星堂テラスクエア宇都宮店」(栃木県宇都宮市)でも2月に行われたほか、「ブックハウス神保町」(東京都千代田区)でも2月23日から行われる。
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