海外ケータイを、非居住者なのに「契約」する方法(2/3 ページ)

» 2006年03月24日 02時06分 公開
[山根康宏,ITmedia]

 GSM/W-CDMA端末にSIMカードを装着して電源を入れると、PINコードの入力を求められる。これはSIMカードや携帯を紛失した場合に不正利用を防ぐためのもの。PINを3回間違えるとSIMカードがロックされてしまうため、入力ミスには気をつける必要がある。

 PINを入力すると、すぐにネットワーク名である「T-Mobile」の表示が出る。この状態で音声通話、SMSは設定不要で利用できる。ドイツからドイツ国内に電話をかける場合はそのまま番号を入力すればいいが、携帯からの発信なので固定電話にかける場合でも市外局番は必要。日本にかける場合は、国際発信の「+」、日本の国番号「81」そして電話番号の頭の「0」を取って発信する。

SIMカードを装着し、電源を入れるとPIN入力画面となる。PIN番号は送られてきた「SIMカード、電話番号等リスト」に記載されている

 MMSやWAPも利用できる。MMSはボーダフォンが採用しているものと規格が同じだ。カメラ付き携帯電話で写真を撮影し、ほかの携帯電話やEメールに発信できる。ドイツ語とはいえ、現地情報やビデオ閲覧などのコンテンツ利用も可能だ。ちなみにMMSやWAPはパケット通信を使うため、携帯電話内に設定が必要。詳細はドイツテレコムのWebサイトに設定値が掲載されているほか、端末によってはメーカーのWebサイトからOTA(Over The Air機能)によりSMSで設定を自動転送してくれる機能もある。

T-MobileのWAPサービス「tzone」の利用も可能。ちょうどCeBIT開催期間だったので、トップページの最初はCeBIT関連情報への入り口が大きく表示されていた。ほかにビデオやゲームなどのコンテンツ利用もできる

 ホットスポットを利用するには前もってユーザー名とパスワードを取得する必要がある。T-MobileのSIMカードを入れた携帯からSMSで「OPEN」と入力し、9526に発信する。しばらくするとユーザー名とパスワードが記載されたSMSが返送されてくる。あとはノートPCやPDA、スマートフォンなどでこれらパラメータを入力すれば、ホットスポットを利用できるわけだ。

ホットスポットを利用する場合は、9526あてにOPENと書いたSMSを送る(左)。しばらくするとユーザー名とパスワードがSMSで届く(右、赤線の部分)

便利なデータ通信オプション

 ところでスタンダードプランに加入すればデータ通信オプションを付加できる。データ通信オプションは最低契約期間3カ月が必要だが、パケット通信やホットスポットの料金が大幅に割引となるため利用価値は大きい。オプションにはパケット通信の「従量制オプションプラン」と「時間制オプションプラン」、それにホットスポットの「T-MobileHotSpotオプションプラン」の3種類がある。

 例えばパケット通信は通常7.94ユーロ/Mバイトだが、「従量制オプションプラン」には「月600円で5Mバイト」から「月1万4000円で1Gバイト」までの割引プランが用意されている。ホットスポットも通常は1.72ユーロ/15分だが「T-MobileHotSpotオプションプラン」に加入すれば月1300円で180ユニット(1ユニットは1分)と、料金も課金単位時間も割安となる。

 またW-CDMAネットワークで便利なのが「時間制オプションプラン」だ。これはパケットをデータ量ではなく時間で課金するもの。高速なW-CDMA回線下での最大速度は384kbps、あっと言う間にパケット代がかさんでしまう。しかし時間制オプションを利用すれば、接続時間で課金されるためデータ転送量を気にせず活用できる。ノートPCでWEBブラウジングする場合などには有用だろう。時間制オプションには「120分/1200円」から「6000分/1万4000円」までのプランがある。

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