春商戦真っ最中の韓国。とくに3月末から開始された補助金の解禁により(1月10日の記事参照)、その需要を見込んで各メーカーから次々と新端末が発表されている。スリム・ブラックカラー端末が市場を席巻した昨年の流行を受け継ぎながらも、機能やデザイン面で少しずつ差別化をはかろうとする兆しも見える。韓国で最近発表されたばかりの端末を見てみてよう。
「EVER」ブランドを展開するKTFTは、薄さ7.9ミリという超スリム携帯「EV-K100」を発表した。EV-K100はストレートタイプの携帯電話で、大きさは48(幅)×103.9(高さ)×7.9(厚み)ミリ、重さは60グラム。これまで最薄携帯といえば薄さ8.8ミリのVK Mobile「VK-X100」が頂点に君臨していたが、EV-K100はそれを0.9ミリも超えるなど、スリム競争の限界に挑んでいる。
これほどの薄さながら、MP3プレーヤー、動画撮影に対応した130万画素カメラという韓国市場では必須の2大機能を搭載している。このほか計33万語を収録した韓英・英韓辞書、スピーカーフォン機能、「世界最多」(KTFT)をほこる135種のボタン音まで備えるなど機能面でも妥協がない。
LG電子からは「デュオスライドフォン」と呼ばれる「LG-SD910」がSK Telecom(以下、SKT)向けに販売された。通話時には上、マルチメディア視聴時には横に画面をスライドするという、これまでになかった斬新なギミック携帯で。デザインをSKT、開発をLG電子が担当したキャリアとメーカーの共同開発製品だ。
LG-SD910はデザインだけでなく機能も独特だ。その代表的なものが「モチケット」機能。「モバイル」の「エチケット」であるモチケットに関するこの機能で、会議中などで電話を受けられない場合、電話相手にSMSを送ればそれが音声で伝えられる。
またLG-SD910は、韓国内で販売となるBMWの3/5/6/7シリーズに、車両用のハンズフリーシステム専用携帯としても供給される。LG-SD910を運転席横にあるコンソールボックスのUSBケーブルにつなぐと、電話がかかって来た際、相手の電話番号が運転席横のLCD画面に表示される。かかってきた電話は運転席にあるボタンを押すと受けられるので、両手でハンドルを握りながらの通話が可能となる。
VK Mobileからは、液晶部分のみがスライドアップする「VK700C」がSKT向けに発売された。液晶を上に上げると、その下からキーがのぞくという独特なデザイン。普段は液晶が収まる窪んだ部分にキーがあるので、文字が若干打ちにくくも感じる。ただしよく利用する電話の発話/終話ボタンなどが常に下に固定されているので、安定感があり握りやすい。
韓国市場でのVK Mobileといえばシンプルな機能と手頃な価格の端末で有名だが、VK700Cも値段は30万ウォン台と従来の路線を踏襲。ただし機能的にはこれまでよりアップグレードしており、SKTのEV-DOサービス「June」に対応する。ここでダウンロードしたコンテンツは、128Mバイトの内部メモリとTrans Flashにも保存できることで外部メモリにも対応した。
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