ウィルコム製のWindows Mobileデバイス「W-ZERO3」を企業へ導入しようという企業が増えつつある。現在は、ウィルコムの法人営業が直接担当するケースが多いが、連載第3回で述べたように、システムインテグレーターと協業することで、より大型の案件に対応したり、逆に小規模な導入であれば、Exchange ServerとW-ZERO3を組み合わせたASP(Application Service Provider)サービスとして、容易&安価に導入できるような仕組みを提供している。
W-ZERO3など、Windows Mobile端末を企業に導入することで、ビジネスの現場はどう変わっていくのか。ここではW-ZERO3を導入した事例として、ハイデルベルグ・ジャパンのケースを紹介する。また、ウィルコムと協業するシステムインテグレータに、導入の現状や今後の展開について話を聞いていく。
ハイデルベルグ・ジャパンは、ドイツに本社を置く世界トップシェアの印刷機器メーカーで、この春からW-ZERO3を220台導入し、印刷機器の修理・保守作業に携わるサービスマンの業務効率向上に役立てている。
ここからは、ハイデルベルグ・ジャパンの執行役員でサービス本部本部長の穂積耕二郎氏と、ハイデルベルグ・ジャパン財務・経理・IT本部IT部部長の黒澤俊夫氏に導入の実際について話を聞いていく。
ハイデルベルグ・ジャパンでは業務のIT化を進め、ITを活用したさまざまな試みにチャレンジしている。その柱となるのが、W-ZERO3を活用した「mService」。“m”はモバイルのmだという。2002年以降ドイツ、その後イギリス、米国のハイデルベルグでそれぞれ導入され、日本はmServiceの導入では4カ国目となる。
ハイデルベルグでは、ドイツにある本社と、世界中の支社と共通で、基幹業務システムにERPのSAP R/3を導入している。このうちサービスの業務支援には「サービス」「ロジスティクス」「ファイナンス」「オーダー」と4つのモジュールが関わり、扱うデータは多岐にわたっている。
ハイデルベルグ・ジャパンでも2002年からSAPを導入している。mServiceの主な目的は、ミドルウェアを挟んで、モバイル端末からSAPにアクセスを可能にすることだ。社外からSAPにアクセスできるような環境を作り、業務効率を大幅に上げたいという目的でプロジェクトはスタートした。
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提供:インテル株式会社、株式会社ウィルコム、マイクロソフト株式会社
※記載されている会社名および商品名、サービス名は、各社の商標または登録商標です。記載事項は2006年6月現在のものです。
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年6月30日
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