サーチテリアは、このような仕組みを使うことによって、モバイル市場の規模の小ささを解決しつつ、しかも広告主をたくさん集めることを目指している。
現在、サーチテリアが提携しているサイト(広告を出している媒体)は約160。約800社の広告主と契約を結んでいるという。公式サイトのレップ広告には手を出さず、勝手サイトを主戦場としており、その方針は今後も変わらないという。
中橋氏は「PCの世界で起こったことを考えれば、今後モバイル広告市場でもSEM広告が伸びるだろうと予想するのは自然な流れ。現在、モバイル広告(の売上)は公式サイトが3割、勝手サイトが7割と見ているが、勝手サイトはさらに伸びるだろう」と話す。
最近ではKDDIがGoogleと提携し、EZwebにGoogleの検索窓を付けたり(5月18日の記事参照)、ボーダフォンを買収したソフトバンクにヤフーがコンテンツを提供するなど(3月17日の記事参照)、検索サービスを提供する企業と携帯キャリアの関係が密接になりつつある。この動きを中橋氏は歓迎しているという。「“携帯で検索する”という文化が広がるのは、我々にとってもいいこと。サーチテリアとしては、どのキャリアとも、どの媒体(提携サイト)とも等距離でやっていく」(中橋氏)
冒頭に書いた、広告主の偏りについても聞いてみた。「一般の広告主にとって、まだモバイル広告が、幅広く広告を出せるような状況にないということでしょう。勝手サイトのバナー広告は出会い系、キャッシング、エステなど、かなり偏りがあるのが現状で、そしてそういうクライアントしかいないために、他のクライアントがますます入らなくなる……という悪循環が続いています。規模が小さくて手間がかかるニッチなモバイル広告市場を、PC向け広告市場と同じような正常な市場にしていきたいと思っています」
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