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» 2015年11月10日 10時56分 公開

中国市場の台風の目「なんちゃって4K」テレビを買って驚いた (2/3)

[山谷剛史,ITmedia]

格安「4K」の秘密

photo 蘇寧電器店内

 さて、2Kテレビと4Kテレビが並ぶテレビ売り場(ちなみに3Dテレビは以前はあったが、なくなった)で、店員に「50インチクラスでお手軽なのが欲しいのだけれど」と持ちかけると、やはり冒頭で紹介した海信(Hisense)と創維(Skyworth)の50インチモデルと、pptvの55インチモデルを紹介してくれた。

 店頭にないものでも、ネットで売っているものを言えばオーダーできるという。しかしPCがそうであったように、リアル店舗であってもスペック以外について説明されることも、資料を見せてもらえることもなかった。「せっかく買うのなら良い物を」という中国人心理をよりあおるため、店員は「4Kはドットが見えない。2Kは見える、残念!」「しかも4Kテレビがこんなに安くなったのに、パネルは韓国LG製」とプッシュをかける。「韓国製は中国製よりは品質が高い」という中国人の気持ちを狙ったセールストークだ。

 実は格安の秘密は韓国製パネルにある。SamsungとLGは、RGB(赤緑青)に白のサブピクセルを加えた「RGBW」とすることで実質的に画素数を減らした“4K相当”の廉価パネルを中国市場を中心に供給。pptvを含め、格安テレビがこぞって採用している。これを中国のIT系ネットニュースでは「偽4K」という言葉で紹介し、IT系にアンテナが立っている人の間では知られている。だがこの店員は知ってか知らでか、RGBWパネルだという説明はしなかった。

 「4K」というと、思い浮かべるのは「そもそもコンテンツは選べるほど豊富にあるのか?」という疑問だ。これも店員から説明はされないので、あまり言いたくないのだろう。

 実は4Kコンテンツについても「高清」と「超清」という言葉を利用した巧妙な(?)トリックがある。

 テレビについて、中国ではフルHDを「高清」、4Kを「超清」と呼ぶ。またスマートテレビでアクセスする動画サイトでも同様に「高清」「超清」という言葉を使うが、720p(1280×720ピクセル)で動画のビットレートが1Mbpsなら「高清」、1.5Mpbsなら「超清」という表現になる。つまり「4Kテレビなら、1.5Mpbsの動画をきれいに再生できる」──という、誤解を生みかねない状況にあるのだ。

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