「シェアリングエコノミー」と聞くと、海外のほうが一歩も二歩も進んでいる……といったイメージがあるが、エニカを立ち上げる際に海外事例を参考にしたのだろうか。
「米国では“二次利用”で使われている人が多いですね。米国は土地が広いので、空港に着いてから目的地へ行くのにもクルマが必要になるところが多い。空港でレンタカーを利用できるのですが、会社によってはサービスクオリティが低く、そうしたところではクルマを借りるのに長蛇の列ができているんですよ。利用者にとっては不満も多いようで、そうした人たちの間で個人間カーシェアを利用しているケースが増えているようです」と語るのは、エニカ事業の責任者・大見周平さん。
やはり米国での利用が多いのかと思いきや、米国以上に中国での利用者が増えているそうだ。都心でクルマを所有していない人が多く、都市部でのマッチングが活発に行われているという。
海外の事例を分析して、日本の市場をどのように見ているのだろうか。「日本の市場は、米国と中国の中間くらいではないでしょうか。公共交通機関が発達しているので、都市部でクルマを所有している人は少ない。これは中国と似ていますよね。一方で、北海道や沖縄といった観光地で、レンタカーを利用される人が多い。レンタカーを借りるのに、行列をできているのをしばしば目にします。これは米国と似ていますよね。このように考えると、日本の市場は都市での利用と地方での二次利用、この2つがあると見ています」
サービスがリリースされて、3カ月が経過したが、利用者からはどんな声が出ているのだろうか。珍しいクルマやスポーツカーは人気があって、予約が埋まっているオーナーからは「最近、自分のクルマに乗れていない」といったうれしい悲鳴も。また、クルマ返却後、「オーナーさんとクルマの話題で盛り上がって、カフェで2時間も話した」とか「ドライバーさんが観光地に行かれたそうで、現地のお土産をいただいた」といった声もあったそうだ。
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