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会社員でサイドビジネスがある人は――20万円までなら申告不要トクする申告書の書き方(3/4 ページ)

» 2016年02月02日 06時00分 公開
[日本実業出版社]

所得の内訳書の書き方

 多くの支払元から配当や原稿料などの支払いを受けている人が対象です。

【用意するもの】

  • 平成27年分の支払調書(支払元からもらいます)
  • 所得の内訳書(税務署からもらいます)

 「所得の内訳書」は、多くの支払元から原稿料、印税などの支払いを受けている場合など、申告書の「所得の内訳(所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額)」欄に書ききれないときに使います。

 そして、支払調書などをもとに次のように記載します。

「所得の種類」欄

 ここには、「営業等」「不動産」「配当」「給与」「雑」などと、所得の種類を記載します。所得の種類は、申告書の「収入金額等」欄に印刷されているものを参考にしてください。

「種目」欄

 ここには、「原稿料」「印税」「株式の配当」「給料」などと、所得の内容を記載します。

「支払者の氏名・名称」欄

 ここには、原稿料などを支払った出版社名などを記載します。

「収入金額」欄

 ここには、源泉徴収税額控除前の収入金額を記載します。なお、支払調書の支払金額欄に記載されている金額には、原則として消費税等の金額が含まれていますが、会社によっては消費税等の金額を含めないで記載し、「摘要」欄に消費税等の金額を記載しているものもありますから、所得の内訳書に記載する際には、支払通知書や預金通帳の振込金額などを確認しながら記載します。

「源泉徴収税額」欄

 ここには、支払調書などに記載されている源泉徴収税額を記載します。

 原稿料などの源泉徴収税額は、原則として収入金額の10.21%となりますが、1回の報酬が100万円を超えると、その超える部分については20.42%が源泉徴収されます。また、消費税等について会社によっては、消費税等を含めた金額の10.21%を源泉徴収しているケースと、逆に消費税等を除いたところで10.21%を源泉徴収しているケースがあるので要注意です。なお、消費税等の免税事業者は、収入・支出ともに税込み経理を行います。

 そして、最後の行に「収入金額」「源泉徴収税額」の合計額を記載します。

 高倉さんには、右のような「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」がそれぞれの出版社から送られてくるはずなので、それをもとにして以下のような「所得の内訳書」を作成します。参考にしてください。

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