そんな彼は、「2007年に『コンチネンタル・タイア・チャレンジ』という大きなレースにBMWのM3で出場して米国1位を獲得しました。忘れられない思い出ですね」と自慢するが、真剣勝負のレースは常に危険と隣り合わせだということもあって「残念ながら2009年にクルマのレースからは引退した」と言う。
このころまでに、彼は日本メーカーのクオリティの高さを実感していた。事実、レースでマツダのクルマに乗っていたシーズンもある。「私たち(エアロリース社)は日本が運送・運搬機器において素晴らしい製造者だと信じています。日本企業は鉄道や船舶、自動車、オートバイなど質の高い製品を提供している」と、日本の技術力を評価している。
ソーントン代表は今、バーモント州で日本製オートバイに特化したバイク・ディーラーを経営している。扱っている商品は、ホンダとスズキだ。かつてはカワサキやヤマハも扱っており、別のディーラーのオーナーも務めていた。「もう15年ほど日本製バイクのディーラーを経営していますが、三菱航空機が私の“日本メーカーリスト”の仲間入りすることを誇りに思いますよ!」(ソーントン代表)と強調した。
そこに今回エアロリース社がMRJの購入に合意した理由が見えてくる。ソーントン代表もエアロリース社も、日本製品のクオリティにかなりの信頼を置いているのである。
同氏は、2010年にエアロリース社の代表に就任しているが、同社もソーントン氏が代表になる以前から日本航空とも航空機の売買で取引しており、やはり日本の技術力は評価していたようだ(そもそも三菱重工業をはじめとする日本の航空機関連企業は世界の航空機メーカーに部品などを提供してきており、例えば米ボーイング社の最新鋭中型旅客機「787ドリームライナー」の場合、機体部品の35%は日本企業によって作られている。その実績はもちろん、世界的にも航空関係者に知られている)。
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