ユニクロ不振で大幅下方修正 ファーストリテイリング、今期は減益に

» 2016年04月07日 15時45分 公開
[ITmedia]
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 ファーストリテイリングは4月7日、2016年8月期の連結業績予想を下方修正し、営業利益が前回予想から600億円減の1200億円になる見通しだと発表した。過去最高だった前期からマイナス27%の減益になる。ユニクロ事業が国内・海外とも計画を下回って推移していることなどが要因。

 売上収益は1兆8000億円で据え置く一方、為替が想定より円高に振れたことも響き、最終損益も前回予想から500億円減・前期比46%減の600億円にとどまる見通し。配当予想も20円引き下げ、前期並みの年間350億円とする。

 9〜2月期のユニクロ事業が国内外で営業利益計画を下回り、大幅な減益に。第3四半期以降、J Brand事業とユニクロ事業で減損損失計210億円を見込む上、為替レートの見直しで175億円の為替差損を織り込むことも響く。

photo 国内ユニクロ事業の推移=ファーストリテイリングの開示資料より

 9〜2月期のユニクロ事業は、国内が売上収益4536億円(前年同期比0.2%減)、営業利益641億円(28.3%減)。暖冬で11、12月に苦戦し、既存店売上高は1.9%の減収。1、2月に値引きを強化したことで粗利率が低下し、物流費、人件費など販管費の増加も利益を押し下げた。

 海外では東南アジア・欧州は増収増益だったが、グレーターチャイナ(中国、香港、台湾)と韓国で減益、米国は赤字幅が拡大した。

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