野球評論家の張本勲氏は、なぜ失言を繰り返すのか赤坂8丁目発 スポーツ246(1/5 ページ)

» 2016年05月12日 08時00分 公開
[臼北信行ITmedia]

臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:

 国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。

 野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2013年第3回まで全大会)やサッカーW杯(1998年・フランス、2002年・日韓共催、2006年・ドイツ)、五輪(2004年アテネ、2008年北京)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。


 つい先日のことだ。筆者の携帯電話にプロ野球セ・リーグで活躍する某主力選手Aから次のような連絡が入ってきた。

 「張本さん……。何とかならないんでしょうか。同じプロ野球界に生きる人間としてこの前、テレビで発したコメントは理解に苦しみます。ここまでずっと我慢していましたが、もうそれも限界ですよ。あの人の発言がプロ野球界の代表と思われることがすごく悔しいです」

 「張本さん」と聞けば、ネット上でも何かと話題になっている人物なので大半の方がお気付きになると思う。TBS系列の人気情報番組『サンデーモーニング』でレギュラー出演中の野球評論家・張本勲氏だ。

 前出のA選手が指摘したのは、5月1日に放送された同番組で張本氏が口にした発言である。この放送時にイングランド・プレミアリーグでクラブ創設133年目の初優勝に王手をかけていた日本代表FW・岡崎慎司選手が所属するレスター・シティFCについて振られ「よその国でやっていること。100年だろうが300年だろうが関係ない」と一蹴し、スルーしてしまったのだ。

 この一部始終はすぐにネットのニュースでも取り上げられ、多くのユーザーたちから「一体何様のつもりなのか」「不快で仕方がない」「勘違いも甚だしい」などと猛烈なバッシングが飛び交って大炎上した。

 それからちょうど1週間後となる5月14日放送の同番組内でも優勝を決めたレスター・シティFCの話題が取り上げられたが、張本氏のコメントは一切なし。スルーしたことについて謝罪もしくは何らかの弁明をするかと興味が集まったものの、それに当人が肩透かしを食らわせる格好となった。

『サンデーモーニング』にレギュラー出演している張本氏(出典:TBS)
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