過去1年以内に自殺未遂を経験した人は推計53万5000人―――このような実態が日本財団の調査で明らかになった。
20代(推計15万1000〜23万4000人)が最も多く、若い世代ほど自殺未遂を経験している割合が高い。また、自殺未遂経験者の49%の女性、37.1%の男性が4回以上も自殺未遂を経験していたことも分かった。
81.4%が2つ以上の理由が重なり自殺未遂に至ったと回答しており、「健康問題」「家庭問題」「経済的問題」などが上位に挙がった。具体的には、男性(20〜39歳)が「離婚」「事業不振」「失恋」「倒産失業」、女性(同)が「家庭内暴力」「子育ての悩み」「精神疾患」などに悩みを抱えていたという。
過去1年以内に「本気で自殺したいと考えたことがある」人は25.4%と、4人に1人が自殺を考えたことがある計算だ。そのうちの6.2%は現在も自殺を考えていると回答した。
一方、本気で死にたいと思っていても相談しなかった人が73.9%、自殺未遂をしても相談しなかった人が51.1%と、半数以上が自殺のことで周囲に相談しないという結果に。
同財団は「日本の昨年の自殺者数は2万4025人。依然として日本の自殺率は先進7カ国で突出して高く、若年世代(15歳〜39歳)の死因第1位が自殺であるのは日本だけ。より一層の対策の強化が求められている」とコメントしている。
8月28〜9日にネットを使って調査し、20歳以上の男女4万436人が回答した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング