本間: 一つは物流コスト。凍らせたスープを運ばなくてはいけませんから冷凍車が必要になります。また、保管場所も確保しなければいけません。その点、濃縮還元型スープなら冷凍車も必要ないし、体積が小さいので保管スペースにも困らない。だったら低コストの濃縮還元型スープで良いというラーメン店が多かったのでしょう。
鈴木: それが徐々に、コストをかけても質の良いスープを使った方が長期的にはプラス――という考えに変わり、ストレートスープへシフトしてきているのですね。
本間: やはり最初は「うまいけど高い」と言われ、苦労はしましたよ。でも、徐々に時代が追い付いてきたという感じですね。消費者の“本物志向”が高まり「良いものを売りたい」「多少高くてもおいしいものを売りたい」という経営者が増えてきたということです。
もちろん、自分でスープを仕込むのが一番良いわけですが、それなりのスープを提供しようと思えば時間がかかり過ぎますし、その分人的コストもかかります……。
鈴木: しかも、飲食店の人手不足が年々顕著になってきている中で、店舗でのスープ作りに人を割いてもいられない。とはいえ、スープの質を落とせば競合の多いラーメン業界では生き残れない。そうした中、質を落とすことなく短時間でスープが作れるストレートスープがそのニーズをうまく突いているというわけですね。
本間: ラーメン店は開業してもすぐに倒産しまうケースが多いのですが、店舗運営において最も大変なスープ作りを代行することで、この状況を良くしたいと思っています。
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