流通大手のイオンが10月5日に発表した2016年3〜8月の連結決算は、GMS(総合スーパー)事業の業績悪化が響き、53億7200万円の最終赤字(前年同期は21億2900万円の黒字)となった。
GMS事業の業績悪化が続くイオン
連結の売上高は4兆1118億3700万円(前年同期比0.9%増)、営業利益は723億6700万円(同0.1%増)だった。コンビニエンスストア「ミニストップ」の小型店舗事業や「イオンカード」などの総合金融事業は増収増益だったが、GMS事業で183億1800万円の営業損失(前年同期より96億500万円の減益)を記録した。ダイエーの店舗承継を進めるなど事業改革に取り組んでいるが、依然として利益回復へのハードルは高いといえるだろう。
2017年2月期通期の連結業績予想は、売上高8兆4000億円、営業利益1900億円、最終利益100億円と従来から変更はなかった。
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